筑紫の国の片隅で…

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

現地で評価高い、安倍総理の中東スピーチ

1月28日の朝日新聞デジタル(都留悦史)の記事によれば、28日、マレーシアのコタキナバルで開かれた東南アジア
諸国連合(ASEAN)の非公式外相会議において、過激派組織「イスラム国」に対し、「日本人の残忍な殺害など、あら
ゆる破壊や暴力、テロ行為を非難する」とする声明を発表し、人質全員の解放を求めたそうです。
一方、28日の産経新聞では「宗教・国境越え 広がる日本支持」と題した記事を載せていました。
26日付のnippon.comでは、「批判者は本当に読んでいるの?」と題した記事で、安倍総理の中東歴訪についての現地
の評価について、中東メディアからの緊急レポートとして紹介していました。
元外交官でアルピニスト野口健氏の実父・野口雅昭氏が、自身のブログ『中東の窓』で27日、“邦人人質事件に関する
「識者」の論調“において、<邦人人質事件に関しては、(略)中東専門家とされる人たちが盛んに発言していますが、中
にはどうかと思われるような意見も見らるので、(略)矢張り余りに為にする議論も多すぎる気がしてならないので、敢えて
コメントを書いておきます>として、マスコミ・メディアの論調を批判されています。
( 『中東の窓』 http://blog.livedoor.jp/abu_mustafa/archives/4817040.html
日本国内において安倍総理と政府の対応を非難し、テロリストを利するような発言をするリベラル平和主義者は、その主
張をもって「イスラム国」に出向き、人質解放の話し合いに臨む勇気と行動力をみせて欲しいものです。

1月28日 産経 広がる日本支持


2015年1月26日 nippon.comより

批判者は本当に読んでいるの?
慎重にバランスを考えた内容と現地で評価の高い安倍首相の中東スピーチ


ISILによる日本人質事件は、湯川遥菜さん殺害が確実視されるなど最悪の展開となった。もう一人の人質、後藤健二
さんの釈放条件に、ヨルダンに収監中の死刑囚釈放が持ち出されたことから、さらに混迷する可能性が高い。
日本国内では安倍首相の責任問題を訴える声が出始めた。曰く、「2人が誘拐されているにも関わらず中東を訪問し、
アメリカ側の姿勢を示したことが引き金になった」 「現地での安倍発言が、ISILを刺激した」等々。
しかし、これらの意見に対する賛否が飛び交っているものの、現実に中東訪問での首相発言がどのような内容だった
か、それが現地でどのように受け止められたか、について分析した報道記事や識者発言は殆ど存在しない。
そこでnippon.comは、エジプトの有力紙『アブアハラーム』の記者で、同紙の元東京支局長、カマール・ガハラ氏のレ
ポートから、カイロでの安倍演説の内容と、現地での今回の歴訪に対する評価を紹介したい。(略)
カバラ氏によると、現地で評価が高かったのは安倍首相は、日エジプト経済合同委員会での中東政策スピーチであっ
たという。 カバラ氏によると、首相随行団の外交官たちと夕食(1月18日)で同席する機会を得たが、一行による中東
の治安、安定と平和の実現のために、日本が中東各国との関係を強化することの重要性についての説明は、非常に
興味深かったという。(略)

……………………………………………………………………………………………………………………………………………………………

中東メディアからの緊急レポート(2015年1月23日)より

高い評価を受けた安倍首相中東歴訪、「中庸」をアピール

   安倍首相中東歴訪

安倍晋三首相の中東諸国歴訪(1月16日〜20日)は、過去2年間で5回目の中東訪問にあたり、エジプトでは官民双方
から相当な関心をもって迎えられた。
1月20日にISILによる邦人2人の身代金要求事件が起きたものの、歴訪に対するアラブ側の有識者、専門家や外交官
による評価は、成功である100点満点だけではなく、満点を上回るレベルだという驚くべき評価まで出た。
首相がエジプトを発った後の1月19日、カイロ中心部の外交官クラブでワヒーブ・アルミニヤーウィー元駐日エジプト大使
の主催による、香川剛廣駐エジプト日本大使を迎えての昼食会が開催された。エジプト政府の閣僚や高官、歴代の元駐
日エジプト大使、作家、知日派ジャーナリストなどが参加した。

◇期待を上回る建設的な成果
今回のエジプト訪問について、香川大使が「100点満点の成功であった」と評したのに対して、ヤーセル・ムラード外務
省アジア担当事務次官は「満点以上だ」と評価した。
さらに、同席者の1人は「200%と言っても良いのでは」と述べ、昼食会は首相の中東歴訪に対する満足度を競い合う
場と化した。アルミニヤーウィー大使も「あらゆるレベルで成功」と一言で概括した。
さらに、出席したナビール・ファハミー元外務大臣(元駐日大使)、マハムード・カーレム元駐日大使、ムハンマド・シャー
キル外交議会議長をはじめとする元大臣、元大使、ジャーナリストなど各界著名人もこうした高評価に同意した。

◇「新時代の始まり」を強く印象付ける
ヤーセル・ムラード事務次官は“満点以上”と評価する理由について、「ページが繰られ、新しい1ページが始まった。エジ
プトと日本の様々なレベルの二国間関係に新たな時代が始まるからだ」と強調した。
香川大使も、“満点の成功”であった理由について、nippon.comに以下のようにコメントした。
「首相はエジプトに対する新規経済支援を約束した。新円借款約360億ドル相当額を供与するもので、
エジプト日本科学技術大学(E-Just)プロジェクトに近接するボルグ・エル・アラブ国際空港の拡張計画、
配電システム高度化計画ほか、再生可能エネルギー、運輸、教育、保健などのプロジェクトに活用される。
『オペラハウス』、アフリカとアジア両大陸を結ぶスエズ運河橋『日エジプト友好橋』、大エジプト博物館、
カイロ地下鉄、カイロ大学小児科病院などの両国間の協力によるこれまでの成果に加えて、新たな二国間
プロジェクトは、両国の友好・協力関係の深化となる。これは、日本が世界の他のどの国とも築き上げてい
ないような二国間関係である」
さらに大使は首相の発言を引用し「日本は交通インフラ、再生可能エネルギーや火力発電プロジェクトのため
環境に優しい最先端の技術を提供する。エジプト発展、中東全体に安定を広げていくためである」と強調した。

◇「中庸」をアピールした歴史的な首相スピーチ
今回の首相訪問は経済、開発面にとどまらず、政治、外交、治安面におけるハイレベルでの協力、調整および相互理解
を含むものとなった。
安倍首相は、日エジプト経済合同委員会での中東政策スピーチで、「エジプト国民が安心して暮らせる平和で豊かな国
になれば、中東も大きく繁栄するだろう。この責任感のもとに、長い歴史と伝統に根ざし、“中庸が最善”の精神に立って
エジプトに合う形での民主化の努力をしている。私はこの努力を支持し、心から拍手を送りたい」とあいさつした。
首相の歴史的スピーチは、中東地域全体に向けたものであり、“中庸が最善(ハイルル・ウムーリ・アウサトハー)”という
叡智の言葉を人々に思い出させることから始まった。
首相は、この言葉をアラビア語で述べ、同委員会出席の数百人から熱い拍手を受けながら、「伝統を大切にし、中庸を
重んじる点で、日本と中東には、生き方の根本に脈々と通じるものがある。この叡智がなぜ今脚光を浴びるべきだと考え
るのか」と問いかけた。
「それは、現下の中東地域を取り巻く過激主義の伸張や秩序の動揺に対する危機感からである。中東地域の安定は、
日本ばかりでなく、世界全体にとっても平和と繁栄の基礎となるものであり、もしテロや大量破壊兵器の蔓延を放置すれ
ば、国際社会は深刻な被害をこうむることになるだろう。“中庸が最善”という叡智にもとづき、人々が安心して平和に暮ら
せる活力に満ちた安定した中東を回復することは、日本の協力の目標である。そのことを、エジプトを含む中東の人々に
理解いただきたいと強く願ってやまない」
「今回の出発に先立ち、1枚の写真を目にした。151年前、1864年4月4日、日本人がギザで初めてスフィンクスを背景
に撮った写真である。自分達のものより何倍も長い歴史をもつエジプトに、日本人は一世紀半、いつも魅了されてきた。
こつこつと誠実にいいものを作る姿勢、そのような仕事をすることを尊いと思い、達成した仕事に誇りを持つこと。働くこ
とに対して高いモラルを持っているエジプト人。大エジプト博物館の建設や、エジプト日本科学技術大学の事業で、皆さ
んと一緒に働けることは、私たちにとって大いなる喜びである」

私は首相随行団の外交官たちと夕食(1月18日)で同席する機会を得たが、一行による中東の治安、安定と平和の実
現のために、日本が中東各国との関係を強化することの重要性についての説明は非常に興味深かった。
彼らによれば、首相の中東歴訪は日本の中東に対する強い関心と深い尊敬の念を反映したもので、中東地域の可能性
は多大だとしながらも、近年の中東地域の現状は“最大に困難な状況”であると説明した。その上で、2年前に安倍首相
がジッダ訪問の際に述べた「中東地域および世界の人々の間に、共生と共栄、協働、寛容の精神を広めることが肝要で
ある」との発言について言及した。
なお、首相は、エジプト新聞最大手である「アルアハラーム」紙との独占インタビュー(1月17日付)に応じている。

◇対ヨルダン、パレスチナ支援
ヨルダン訪問について、首相同行者らは内戦状態の近隣諸国からの難民の流入で混乱状態に悩まされているヨルダン
に対する支援の必要性を指摘し、パレスチナに対しても保健医療の提供、給水ネットワークの改善などパレスチナ人の
生活改善、西岸およびガザ地区のパレスチナ難民への支援提供を目的としていると述べた。
アンマンで行われた日本・ヨルダン首脳会談の直後、安倍首相は難民受け入れ対策への支援として1億ドルの提供の
約束を実行した。また、難民への食料ほかの物資の形で2800万ドル相当の支援を行うことを表明した。

◇イスラエルでは「紛争激化」防止を要請
イスラエル訪問では、首相は「テロとの戦い」への支持を表明し、イスラエル側に地域紛争を激化させる発言や行動を
中止するよう要請した。また、同年1月上旬にパリで発生したユダヤ系食料品店の事件で亡くなったユダヤ人4人につい
て、遺憾と哀悼の意を表明し、テロ行為は理由の如何にかかわらず、決して許されるべきではないと強調した。
パレスチナ問題に対する日本の立場について首相は帰途に就く前に改めて、「日本は、いつか、パレスチナを国家承認
することができる日が訪れると信じている。その日が早く訪れるよう、日本はイスラエルとパレスチナの双方に対し、いわ
ゆる“2か国解決”の実現に向けた協議の再開を求める」と述べた。 (原文アラビア語)

カマール・ガバラ(Kamal Gaballa)
エジプト日刊紙「アルアハラーム」、バングラディシュの「Prothom Alo」と「The Daily Star」2紙の記者
「シュルーク・ネット」サイト編集長


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
外務省HPより

・アル・アハラーム紙(エジプト)による安倍総理インタビュー (1月17日付)
「我々はテロとの戦いに尽力するエジプトを強く支援する、エジプトは中東安定化の鍵である」
http://www.mofa.go.jp/mofaj/p_pd/ip/page22_001772.html

・ラーイ紙及びヨルダン・タイムズ紙による安倍総理のインタビュー (1月18日付)
「日本は対ヨルダン支援と関係強化を継続する」
http://www.mofa.go.jp/mofaj/p_pd/ip/page22_001771.html

・アル・アイヤーム紙(パレスチナ)による安倍総理大臣インタビュー (1月20日付)
「パレスチナ国家建設を支持し、イスラエルに入植停止を促す」
http://www.mofa.go.jp/mofaj/p_pd/ip/page4_000931.html


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
平成27年1月18日 外務省HPより

2015年1月17日 於・日エジプト経済合同委員会 安倍総理大臣の中東政策スピーチ

<中庸が最善:活力に満ち安定した中東へ 新たなページめくる日本とエジプト>

        日・エジプト経済合同委員会会合でのスピーチ

1.中庸が最善
イブラヒーム・マハラブ首相閣下、日エジプト経済合同委員会の皆様、ご列席の皆様、
アッサラーム・アレイクム・ジャミーアン (皆さん、こんにちは)
今回このように、悠久の歴史と文明を誇るエジプトを訪問することが出来たことを心から嬉しく思います。
今回で、この2年のうち5回目の中東訪問になりますが、これは日本がいかにこの地域を大切に思い、尊敬の念を抱い
てきたかを示すものです。
私は一昨年、ジッダにおいて日本の新たな中東政策を発表したとき、「タアーイシュ(共生と共栄)」「タアーウヌ(協働)」
に加え、「タサームフ」、すなわち和と寛容を、主導理念にしていきたいと言いました。私はこれまで、この理念に沿った中
東政策を実施してきました。
今回私は、「中庸が最善(ハイルル・ウムーリ・アウサトハー)」というこの地域の先人の方々の叡智に注目しています。
「ハイルル・ウムーリ・アウサトハー」、伝統を大切にし中庸を重んじる点で、日本と中東には、生き方の根本に脈々と通じ
るものがあります。この叡智が、なぜ今脚光を浴びるべきだと考えるのか。それは、現下の中東地域を取り巻く過激主義
の伸張や秩序の動揺に対する危機感からであります。

2.日本は中東の伴走者
中東の安定は世界にとって、もちろん日本にとって、言うまでもなく平和と繁栄の土台です。テロや大量破壊兵器を当地
で広がるに任せたら、国際社会に与える損失は計り知れません。
先の大戦後、日本は、自由と民主主義、人権と法の支配を重んじる国をつくり、ひたすら平和国家としての道を歩み今日
にいたります。いまや新たに「国際協調にもとづく積極的平和主義」の旗を掲げる日本は、培った経験、智慧、能力を、世
界の平和と安定のため、進んで捧げる覚悟です。中東の安定を、私たちがどんな気持ちで大切に思い、そのため力を尽
くしたいと念じているか、意欲をお汲み取りください。
2年前、私の政府はこの考えに立って、中東全体に向けた22億ドルの支援を約束し、これまでにすべて、実行に移しまし
た。本日この場で皆様にご報告できることは、私にとって大きな喜びです。
「中庸が最善」の精神に裏打ちされた、活力に満ち、中東地域の人々が安心して暮らせる安定した中東を取り戻すこと。
日本の協力は、まさしく、そのためにあります。エジプトの皆様、中東の人々に、知ってほしいと願わずにはいられません。
社会に安定を取り戻し、成長への道筋を確かにできたとき、エジプトを始め中東は、潜在力を爆発させるでしょう。そこへ
向け努力する皆様にとり、日本は、常に変わらぬ伴走者でありたいと願います。
ここで私は再び、お約束します。日本政府は、中東全体を視野に入れ、人道支援、インフラ整備など非軍事の分野で25
億ドル相当の支援を、新たに実施いたします。

3.エジプトの努力に敬意
ご列席の皆様、私は今回出発に先立って、1枚の写真を目にしました。151年前、1864年4月4日、日本人が、ギザで
初めて、スフィンクスを背景に撮った写真です。
自分たちのものより何倍も長い歴史をもつエジプトに、日本人は一世紀半、いつも魅了されてきました。こつこつと誠実
にいいものを作る姿勢、そのような仕事をすることを尊いと思い、達成した仕事に誇りを持つこと。働くことに対して高い
モラルをお持ちのエジプトの皆様です。大エジプト博物館(GEM)の建設や、エジプト日本科学技術大学(E-Just)の事
業で、皆さんと一緒に働けることは、私たちにとって大いなる喜びです。
日本の協力でできた小児病院を、皆さんが「日本病院」と今でも呼んでいること、首相閣下もよくご存知ですが、運河の
橋が、日本の支援でできたと覚えてくださっていること。ひとつひとつ、私たちの誇りです。
友情は、日本とエジプトを、どこまでもつないできました。そのエジプトが、いま安定に向け懸命な努力を続けておられる。
エジプトが、人々が安心して暮らせる平和で豊かな国になれば、中東は大きく繁栄する。この強い責任意識のもと、長い
歴史と伝統に根ざしつつ、「中庸が最善」の精神に立って、エジプトの人々に合った形でじっくりと民主化への努力を続
けておられる。私はそういうお国の歩みを支持しています。
私は日本国民を代表し、皆様の努力に対し、心からなる拍手を送りたいと思います。

4.日本の約束
ご列席の皆様、私たちが築いてきた友情の物語に、新たなページを加えるときがきました。
エジプトが安定すれば、中東は大きく発展し繁栄するでしょう。私は、日本からご一緒いただいたビジネス・リーダーの皆
様に、ぜひこの精神にたって、エジプトへの関わりを増やしていただきたいと願っています。日本政府は、その下支えに力
を惜しみません。
E-Justにとって便利で、有望な産業立地とも近いボルグ・エル・アラブ(Borg El-Arab)国際空港の拡張を、お手伝いしま
す。電力網の整備とあわせ、3億6000万ドルの円借款を提供します。
カイロ地下鉄など交通インフラや再生可能エネルギー、火力発電に、日本は最先端の環境に優しい技術を提供します。
エジプト発展の一助となるため、ひいては、中東全体に安定の基礎を広げていくためです。その目的のため、私が明日
からしようとしていることをお聞き下さい。
まず私は、アンマンで激動する情勢の最前線に立つヨルダン政府に対し、変わらぬ支援を表明します。
国王アブドゥッラー二世には、宗教間の融和に対するご努力に、心から敬意を表すつもりです。
パレスチナでは、保健医療、水道整備や西岸とガザの難民支援など、民生安定に役立つ施策を明らかにします。
イラク、シリアの難民・避難民支援、トルコ、レバノンへの支援をするのは、ISILがもたらす脅威を少しでも食い止めるた
めです。地道な人材開発、インフラ整備を含め、ISILと闘う周辺各国に、総額で2億ドル程度、支援をお約束します。
イラクでは、全党派を含む国民融和内閣による安定的な統治が絶対に必要です。日本は、そのための努力を支援し続
けます。
地域から暴力の芽を摘むには、たとえ時間がかかっても、民生を安定させ、中間層を育てる以外、早道はありません。
「中庸が最善(ハイルル・ウムーリ・アウサトハー)」。日本はそこに、果たすべき大いなる役割があると考えています。

5.日本と中東和平
ご列席の皆様、私は、中東和平プロセスの現状、というよりその難しさに、皆様と同様、心をいためるものです。
中東和平を進めるには、周辺国を含めた対話、協働、信頼関係づくりが不可欠だと信じる日本は9年前、ヨルダン川西
岸に「平和と繁栄の回廊」をつくる提案をしました。
このプロジェクトが和平にとって何より大切な資産――地域における全ての関係者の信頼を育ててくれること。それこそ
が、私たちの切なる願いです。
その願いのために日本は、イスラエル、パレスチナ、ヨルダンと一緒になって取組を進めています。中核をなす農産加工
団地は、形を現しました。私はサイトを訪れてこの目で見るつもりです。遠くない将来、ジェリコ周辺の農産品はここで付
加価値をつけ、回廊を通って、近隣諸国や湾岸の消費地に向かうでしょう。
「平和と繁栄の回廊」はやがて、一大観光ルートになる可能性を秘めています。パレスチナを、ツーリズムで賑わう場所
にしようではありませんか。日本は、喜んでその触媒になります。
1997年以来足かけ18年、日本政府は、イスラエル、パレスチナ双方の青年を招き、日本で共に過ごしてもらう事業を続
けてきました。私のもとに来てくれたとき、私は青年たちに、7世紀の人、聖徳太子の言葉を贈りました。「和を以て貴しと
為す」という言葉です。彼らこそ、和平を担う若い力となってほしい。そんな願いを託しました。今回は訪問先で「卒業生」
の皆さんを集めて同窓会を開きます。
日本は近い将来、パレスチナを、国家として承認できる日が来ると信じています。その日が早くなるよう、いわゆる二国家
解決を進めるため、イスラエル、パレスチナ双方に、交渉の再開を訴えます。
「パレスチナ開発のための東アジア協力促進会合(CEAPAD)」という枠組みのことも、ご記憶ください。
戦争の荒廃から復活した日本、わずか一世代で経済的飛躍を遂げた東南アジア諸国は、パレスチナの支援に活かせる
経験と智慧において豊富です。持ち寄って実際に役立てようと、日本の肝煎りで始まったものでした。
中東和平にとって不可欠の「信頼」が育つよう、息長く協力を続けてきたのが日本です。私たちに果たすべき役割がある
限り、勇んで引き受ける覚悟だと申し添えます。

6.共生・共栄・協働・中庸
大いなる可能性を秘めた中東地域。しかし、この地域を取り巻く情勢は、近代史上、もっとも大きなチャレンジの一つに
晒されていると言っても過言ではないように思えます。しかし、それだからこそ「中庸が最善(ハイルル・ウムーリ・アウサ
トハー)」と、私は最後に繰り返したいと思います。
過激主義でなく漸進主義をとり、何よりも民生の安定を目指し、歩んで行かれる努力に私は最大の敬意を表します。
憎しみでなく、寛容、そして中庸をむねとして中東がその巨大な歩みを着実にするとき、世界は祝福に包まれます。
日本は、あらん限りの力と智慧をもって、中東に共生・共栄を、協働による和と寛容、そして中庸をもたらす一助となるよ
う、努め続けることをお約束します。そのためにこそ日本とエジプトが、新たな1ページをめくるべきだと申し上げました。
日本とエジプトに、そして日本と中東に、タヒヤー・サダーカ(友情よ永遠なれ)。
シュクラン・ジャジーラン(有り難うございました)









関連記事
スポンサーサイト

テーマ:政治・経済・時事問題 - ジャンル:政治・経済

コメント

コメントの投稿


管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

トラックバック URL
http://metalhorse.blog.fc2.com/tb.php/374-b21a7e16
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

FC2Ad

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。