筑紫の国の片隅で…

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閣議決定に関する、一問一答

集団的自衛権、「わが国を防衛するためのもの」---政府、HPでアピール
政府は、内閣官房のホームページで、集団的自衛権の行使を可能とする閣議決定を一般向けに説明する、一問一答を掲載した。
(2014年7月5日 産経ニュースより) 内容は以下の通り。
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内閣官房HPより
http://www.cas.go.jp/jp/gaiyou/jimu/anzenhoshouhousei.html

「国の存立を全うし、国民を守るための切れ目のない安全保障法制の整備について」の一問一答

【問1】 なぜ、今、集団的自衛権を容認しなければならないのか?
【答】 今回の閣議決定は、我が国を取り巻く安全保障環境がますます厳しさを増す中、我が国の存立を全うし、国民の命と平和な
   暮らしを守るため、すなわち我が国を防衛するために、やむを得ない自衛の措置として、必要最小限の武力の行使を認める
   ものです。

【問2】 解釈改憲は立憲主義の否定ではないのか?
【答】 今回の閣議決定は、合理的な解釈の限界をこえるいわゆる解釈改憲ではありません。これまでの政府見解の基本的な論理
   の枠内における合理的なあてはめの結果であり、立憲主義に反するものではありません。

【問3】 なぜ憲法改正しないのか?
【答】 今回の閣議決定は、国の存立を全うし、国民の命と平和な暮らしを守るために必要最小限の自衛の措置をするという政府の
   憲法解釈の基本的考え方を、何ら変えるものではありません。必ずしも憲法を改正する必要はありません。
 
【問4】 国会での議論を経ずに憲法解釈を変えるのは、国民の代表を無視するものではないか?
【答】 5月に総理が検討の方向性を示して以降、国会では延べ約70名の議員から質問があり、考え方を説明してきました。自衛隊
   の実際の活動については法律が決めています。閣議決定に基づき、法案を作成し、国会に十分な審議をお願いしていきます。

【問5】 議論が尽くされておらず、国民の理解が得られないのではないか?
【答】 この論議は第一次安倍内閣時から研究を始め、その間、7年にわたりメディア等で議論され、先の総選挙、参院選でも訴えて
   きたものです。5月に総理が検討の方向性を示して以降、国会では延べ約70名の議員から質問があり、説明してきました。
   今後も皆様の理解を頂くよう説明努力を重ねます。

【問6】 今回の閣議決定は密室で議論されたのではないか?
【答】 これまで、国会では延べ約70名の議員からの質問があり、総理・官房長官の記者会見など、様々な場でたびたび説明し議論
   しました。閣議決定は、その上で、自民、公明の連立与党の濃密な協議の結果を受けたものです。

【問7】 憲法解釈を変え、平和主義を放棄するのか?
【答】 憲法の平和主義を、いささかも変えるものではありません。
   大量破壊兵器、弾道ミサイル、サイバー攻撃などの脅威等により、我が国を取り巻く安全保障環境がますます厳しくなる中で
   「争いを未然に防ぎ、国の存立を全うし、国民の命と平和な暮らしを守るために、いかにすべきか」が基点です。

【問8】 憲法解釈を変え、専守防衛を放棄するのか?
【答】 今後も専守防衛を堅持していきます。国の存立を全うし、国民の命と平和な暮らしを、とことん守っていきます。

【問9】 戦後日本社会の大前提である平和憲法が根底から破壊されるのではないか?
【答】 日本国憲法の基本理念である平和主義は今後とも守り抜いていきます。

【問10】 徴兵制が採用され、若者が戦地へと送られるのではないか?
【答】 全くの誤解です。例えば、憲法第18条で「何人も(中略)その意に反する苦役に服させられない」と定められているなど、
   徴兵制は憲法上認められません。

【問11】 日本が戦争をする国になり、将来、自分達の子供や若者が戦場に行かされるようになるのではないか?
【答】 日本を戦争をする国にはしません。そのためにも、我が国を取り巻く安全保障環境が厳しくなる中で国の存立を全うし、国民の
   命と平和な暮らしを守るために、外交努力により争いを未然に防ぐことを、これまで以上に重視していきます。

【問12】 自衛隊員が、海外で人を殺し、殺されることになるのではないか?
【答】 自衛隊員の任務は、これまでと同様、我が国の存立が脅かされ、国民の生命、自由及び幸福追求の権利が根底から覆される
   というときに我が国と国民を守ることです。
 
【問13】 歯止めがあいまいで、政府の判断次第で武力の行使が無制約に行われるのではないか?
【答】 国の存立を全うし国民を守るための自衛の措置としての武力の行使の「新三要件」が憲法上の明確な歯止めとなっています。
   さらに、法案においても実際の行使は国会承認を求めることとし、国会によるチェックの仕組みを明確にします。
 
【問14】 自衛隊は世界中のどこにでも行って戦うようになるのではないか?
【答】 従来からの「海外派兵は一般に許されない」という原則は全く変わりません。
   国の存立を全うし、国民を守るための自衛の措置としての武力の行使の「新三要件」により、日本がとり得る措置には、自衛の
   ための必要最小限度という歯止めがかかっています。
 
【問15】 国民生活上、石油の供給は必要不可欠ではないか?
【答】 石油なしで国民生活は成り立たないのが現実です。
   石油以外のエネルギー利用を進める一方で、普段から産油国外交や国際協調に全力を尽くします。

【問16】 日本は石油のために戦争するようになるのではないか?
【答】 憲法上許されるのは、あくまでも我が国の存立を全うし、国民の命と平和な暮らしを守るための必要最小限の自衛の措置だけ
   です。
 
【問17】 従来の政府見解を論拠に逆の結論を導き出すのは矛盾ではないか?
【答】 憲法の基本的な考え方は、何ら変更されていません。我が国を取り巻く安全保障環境がますます厳しくなる中で、他国に対する
   武力攻撃が我が国の存立を脅かすことも起こり得ます。
   このような場合に限っては、自衛のための措置として必要最小限の武力の行使が憲法上許されると判断したものです。

【問18】 今回の閣議決定により、米国の戦争に巻き込まれるようになるのではないか?
【答】 憲法上許されるのは、あくまで我が国の存立を全うし、国民の命を守るための自衛の措置だけです。
   もとより、外交努力による解決を最後まで重ねていく方針は今後も揺らぎません。万が一の事態での、自衛の措置を十分にして
   おくことで、却って紛争も予防され、日本が戦争に巻き込まれるリスクはなくなっていきます。

【問19】 今回の閣議決定により、必要ない軋轢を生み、戦争になるのではないか?
【答】 総理や大臣が、世界を広く訪問して我が国の考え方を説明し、多くの国々から理解と支持を得ています。
   万が一の事態での自衛の措置を十分にしておくことで、かえって紛争も予防され日本が戦争に巻き込まれるリスクはなくなって
   いきます。

【問20】 今回の閣議決定によっても、結局戦争を起こそうとする国を止められないのではないか?
【答】 日本自身が万全の備えをし日米間の安全保障・防衛協力を強化することで、日本に対して戦争を仕掛けようとする企みをくじく
   力、すなわち抑止力が強化されます。
   閣議決定を受けた法案を、国会で審議、成立を頂くことで、日本が戦争に巻き込まれるリスクはなくなっていきます。

【問21】 武器輸出の緩和に続いて今回の閣議決定を行い、軍国主義へ突き進んでいるのではないか?
【答】 今回の閣議決定は戦争への道を開くものではありません。むしろ、日本の防衛のための備えを万全にすることで、日本に戦争を
   仕掛けようとする企みをくじく。つまり抑止力を高め、日本が戦争に巻き込まれるリスクがなくなっていくと考えます。

【問22】 安倍総理はなぜこれほどまでに安全保障政策が好きなのか?
【答】 好き嫌いではありません。総理大臣は、国民の命、平和な暮らしを守るために重い責任を負います。
   いかなる事態にも対応できるよう、常日頃から隙のない備えをするとともに、各国と協力を深めていかなければなりません。


<自衛の措置としての武力の行使の新三要件>
○我が国に対する武力攻撃が発生したこと、又は我が国と密接な関係にある他国に対する武力攻撃が発生し、これに
 より、我が国の存立が脅かされ、国民の生命、自由及び幸福追求の権利が根底から覆される明白な危険があること。
○これを排除し、我が国の存立を全うし、国民を守るために他に適当な手段がないこと。
○必要最小限度の実力行使にとどまるべきこと。

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集団的自衛権の行使容認について、細谷雄一慶応大学法学部教授がご自身のブログで、各種の報道や国際的反応を
踏まえた上で、これまでの解釈の問題点について分かりやすくまとめられていますので、参考になると思います。


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ブログ「細谷雄一の研究室から」より

2014年07月02日
集団的自衛権の行使容認に関する閣議決定

7月1日、昨日になりますが(私はパリにいるのでまだ7月1日です)、安倍晋三政権で集団的自衛権の行使容認をめぐる閣議決定が
ありました。2006年に第一次安倍政権が成立してから実に8年が経っています。
私は、2013年9月から、安保法制懇のメンバーに入りまして、今年の5月15日に安倍総理に提出された報告書作成にも多少は安保
法制懇有識者委員としては関係しておりますし、報告書提出の際にも首相官邸で安倍総理の近くに座って、その重要な場面に居合
わせることができました。
この問題をめぐるマスコミの報道、反対デモ、批判キャンペーンを見ていて、少々落胆しております。あまりにも誤解が多く、あまりにも
表層的な議論が多いからです。

続きは http://blog.livedoor.jp/hosoyayuichi/archives/1865199.html で・・・

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2014年07月05日
政府の閣議決定について:補足

パリから帰国しました。二つの会議で講演をしてきて、建設的なディスカッションを楽しんできました。(中略)
それにしても、先日投稿したブログのエントリーが、驚くほど多くの方に読んで頂いているようで、自分でも驚いております。
いつもは、一日あたりで100名ほどのアクセスなのですが、なんと昨日は4万3千アクセス。驚異的です。(中略)
海外出張でパリに行く飛行機に乗っているときに、閣議決定があったのですが、パリ到着後にスマホやiPad Miniで読んだ日本の報道
ぶりに愕然として、失望と倦怠感から夜に勢いでブログを書いてしまいました。
私は学術論文を書くときとは違って、ブログを書くときはいつも勢いで書いておりますので、誤字脱字がたくさんありました。そのあたりは
大目に見て下さい。ただし集団的自衛権に関して「武力行使」と書くべきところ「武力攻撃」と書いてしまっており、こちらは修正をさせて
頂きました。国際法上の概念として、「武力攻撃(armed attack)」と、「武力行使(use of force)」と、「武器使用(use of weapons)」
は当然ながら異なります。
国連憲章51条では、「武力攻撃」が発生した場合のみ安保理が平和と安定のための措置を執るまでの間、個別的自衛権と集団的自衛
権を発動することが認められています。
自衛権の発動の際には、自衛のための武力行使をすることが容認されます。しかしながら、その際には安保理への報告が義務づけられ
ています。ややこしいですね。
今回の投稿については、多くの方にとてもわかりやすかったといってもらえたことが、何よりも嬉しいです。

続きは http://blog.livedoor.jp/hosoyayuichi/archives/1865635.html で・・・

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さらに、軍事ブロガーの「dragoner」さんの7月6日の記事も、参考になると思いますので紹介しておきます。

時代と共に変わってきた集団的自衛権の憲法解釈
これまで憲法解釈上認められてこなかった集団的自衛権の行使が、解釈の変更により認められるようになった事は、各種報道で
ご存知の方が大半と思います。
この解釈変更について報道各社は様々に報じていますが、「歴史的な転換」、「憲法の柱」等、解釈変更の重大性、歴史性を強調
する論調が目立ちます。特に目立つのは、憲法9条では個別的自衛権のみが認められており、これが憲法の平和主義の根本だ、
とする論調です。
続きは http://bylines.news.yahoo.co.jp/dragoner/20140706-00037115/ で・・・

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平成26年7月2日 産経新聞より

21世紀の日本のかたち示す時 

自衛隊発足から60年を迎えた1日、閣議決定によって、長らく日本の安全保障政策を覆っていた「集団的自衛権」という“呪縛”から
解き放たれた。その意義は大きい。
日本が強みを発揮できる後方支援を中心とした新たな安全保障体制を構築すると同時に、「21世紀の日本のかたち」を世界に示す
重要な一歩としなければならない。「わが国を取り巻く安全保障環境の変化」。閣議決定文の随所に出てくる文言だ。
政府の有識者会議「安全保障の法的基盤の再構築に関する懇談会(安保法制懇)」の冒頭あいさつで、毎回のように安倍晋三首相
が言及していた文言でもある。政府筋は「憲法解釈変更に踏み切った意味が込められている」と指摘する。
閣議決定文に「グローバルなパワーバランスの変化」という間接的な表現で示された中国の急速な軍備拡張に伴う東シナ海や南シ
ナ海での緊張の高まり深刻度を増す核兵器や弾道ミサイルの拡散、テロやサイバー攻撃のような新しい脅威にわが国は直面している。
これまでは米軍が圧倒的な力を持ち、日本はその傘の下で守られていたが、米国は内向き志向になっている。
「日本は逃げ口上として集団的自衛権の制約を使ってきたが、もはやそうした態度は許されない」(政府筋)というわけだ。
アジア・太平洋の安定と繁栄にとって引き続き不可欠なのが日米同盟であり、同盟強化のためには経済面では環太平洋戦略的経済
連携協定(TPP)、安全保障面では集団的自衛権の解釈変更に伴う抑止力の強化を「車の両輪」として進めなければならない。
今日と似たような光景が、平成4年成立のPKO協力法の審議でもあった。社民連議員だった菅直人元首相の長時間演説など、野党が
反対するなかで賛成したのが公明党と民社党だった。
その後、カンボジア、インド洋、イラクと自衛隊が海外で行った活動は数多い。自衛隊の地道な活動の積み重ねは海外で評価されている。
だからこそ、米国や東南アジア諸国も集団的自衛権に賛意を示している。
反対派は、「軍国主義復活だ」などと批判するが、この実績は簡単に揺らぐものではない。
PKOで活動中の自衛隊が他国軍を助ける「駆け付け警護」の問題などは以前から指摘されており、拙速な議論との批判はあたらない。
むしろ、「具体例を挙げ、内外に手の内を明かした以上、とりまとめを急ぐのは当然だ」(政府高官)。
今後、法整備が本格化するなかで野党の対応も問われる。国連の集団安全保障への参加も宿題として残った。日本がより一層主体性
をもって取り組む必要があり、まさにこれからが勝負なのである。 (政治部長・有元隆志)

7月2日産経1面

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以下、海外の反応を紹介したNewSphere(ニュースフィア)の記事と、7月2日付の ウォール・ストリート・ジャーナルの記事ならびに
7月3日付の英フィナンシャル・タイムズ紙の記事を転載しておきます。


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2014年7月2日 ウォール・ストリート・ジャーナルより

【社説】 日本の新防衛方針-中国の脅威が背景

日本政府は1日の閣議で、憲法を再解釈して集団的自衛権の行使を容認することを決めた。アジアの民主主義諸国の安全保障を強化
する重大かつ長年懸案だった決定だ。
だがこれと同じほどに重要だと思われるのは、この決定が中国の行動が大きなきっかけであることを北京(中国政府)に思い至らせるだ
ろうという点だ。つまり、東シナ海での中国の侵略的な行動が、日本をこの地域でより積極的な役割を担うように決意させたということだ。
安倍晋三首相はタカ派であり、集団的自衛権をめぐる今回の動きを強く推進してきたが、他方で、日本の安保環境の変化がそれを必要
で不可避なものにした。こうした変化には、中国の軍事力が急速に拡大していることや、係争水域の尖閣諸島の現状(ステータス・クオ)
変更のため中国が力を行使していることが含まれている。
中国外務省は1日、猜疑の目をもって反応した。また国営新華社通信は論評で、日本は「戦争の亡霊とたわむれている」と非難した。
しかし過去5年間にわたって、この東アジア地域全体を警戒させてきたのは、中国の好戦的な発言であり、その一方的な行動だった。
日本が軍国主義的な過去に戻るというのは問題外である。今回の変更は、日本の軍事力に課されている多くの制限を取り払うものでは
ない。むしろ、それは一つのプロセスの中の漸進的な一歩であって、そのプロセスは続くかもしれないし、続かないかもしれない。
それはおおむね中国の行動次第だろう。安倍氏は、平和主義的な連立パートナーである公明党の支持を取り付けるため、譲歩しなけれ
ばならなかった。したがって日本の集団的自衛権は非常に限定的だ。
集団的自衛のドクトリンによって、日米防衛同盟における日本の役割はより対等なものになるろう。日本の自衛隊は、日本の沿岸越えた
水域ではどのような紛争でも、矛先としての役目を果たす公算はほとんどないが、例えば部隊防護には参加するかもしれない。
日本と米国を北朝鮮の攻撃から守るため、イージス搭載艦がミサイル防衛システムに統合される可能性もあるだろう。
平和主義的な日本国憲法は、第2次世界大戦後に米国が日本に課したものだが、それを弱体化することに対し日本の一般国民に依然
ためらいがあることは頭にとどめておくべきだ。
幾つかの主要なニュースメディアが今月実施した世論調査では、日本人の過半数が集団的自衛権の再解釈に反対していることが判明
した。安倍政権はこの再解釈を可能にするため、憲法改正によらずに閣議決定という形を使った。このため同政権は、今回の変更を慎重
に履行しなければ、一般国民の反発によって弱体化しかねない。
地域的にも、日本は用意周到に足を踏み出さねばならない。とりわけ韓国に対してはそうだ。
韓国政府は1日、日本が朝鮮半島における集団的防衛に韓国の招請なしで参加するのは容認されないと慎重な姿勢で強調した。
日本の植民地支配下に置かれた韓国人の痛い記憶があり、したがって、遠くない将来に日本が韓国防衛に参加する公算は殆どない。
ただ、他の民主主義諸国との安全保障上の関係を強化する余地は増えるかもしれない。
日本はフィリピンとベトナムに対して沿岸警備艇を供給すると約束しており、オーストラリアとの間では潜水艦の共同開発の取り決めに
署名した。こうした関係は今後、拡大するかもしれない。
一方、オバマ政権は軍事費を削減しており、敵対勢力が一線を越えた場合の軍事行動に消極的になっている。この結果、アジアでは米国
が提供する安保に対する信頼性に懸念が高まっている。
日本は、同盟パートナーとしての自らの価値を証明しなければならないことを認識している。それは、同盟を支持する米国国内のコンセン
サスを守るためでもある。
この1年、今年が第1次世界大戦の開戦から1世紀になること、そして当時のヴィルヘルム2世時代のドイツと今日の中華人民共和国との
類似点について多くのことが書かれてきた。
権威主義的でノン・ステータス・クオ(現状打破志向)的な大国の台頭は、双方の政治家によって対応することができる。
しかし平和の究極の保証は、民主主義諸国が団結して、侵略に対抗し、ルールに基づいた国際秩序を防衛する能力があるかどうかにか
かっている。他の民主主義諸国の防衛に駆けつけねばならないという日本の認識は、アジアでの平和維持に決定的に重要なのだ。

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【オピニオン】 日本の防衛政策のシフトは限定的

安倍晋三首相は1日、祖父である岸信介氏から受け継いだ野望を果たした。
岸氏は戦時中に東条英機内閣の商工大臣、戦後には首相を経験。首相時代には、より平等な日米関係を目指して安全保障条約の改定
交渉に力を尽くし、1960年には自らの政治生命と引き換えに新安保条約に調印、成立させた。
そして今、その孫がさらに平等な日米関係の構築に向けた一歩を踏み出した。安倍内閣は、自衛隊が他国への攻撃に反撃する集団的自
衛権の行使を認めるため、長年維持されてきた憲法9条の解釈を変える閣議決定を下した。
ある意味、安倍政権による憲法解釈の変更は、東アジアの安保環境で日本の役割の重要性を際立たせる転換点になったと言える。
首相は当初の目標より限定的な憲法解釈を受け入れざるをえなかったが、それでも重要で象徴的な勝利を手に入れた。
実務面では憲法解釈の変更により、米国が地域紛争に巻き込まれた場合に自衛隊が積極的な役割を果たす可能性が高まった。
ただ自衛隊が前線で戦闘に参加する可能性は低い。第一に、依然として世論が日本の軍事力行使に対する重要な抑止力になっている。
国民は、集団的自衛権の行使を積極的に支持したことはなく、むしろ議論が進むにつれて一段と疑心暗鬼になっていった。
安倍首相は1日に行った閣議決定後の記者会見で、憲法解釈の変更がいかに限定的だったかを強調する必要があった。政府が新解釈
を乱用すれば、国民が直ちに反発するだろう。このため、1日の閣議決定が日本の右傾化を示していると考えるのは誤りだろう。
国民はまだ、憲法9条が重要で守るに値すると信じている。いずれにせよ、首相が憲法改正でなく解釈の変更にとどめたため、9条が将来
の自衛隊の活動を厳しく制限し続けることが確実になった。国民は今後、集団的自衛権の議論が始まる前よりも、憲法9条を改正しようと
する試みに強い警戒感を抱くだろう。
集団的自衛権に関する議論を通じて、安倍首相が比肩する者のない政策形成能力を持つことが示された。首相は、憲法解釈の変更を心
に決め、他のすべての政治勢力に強く迫った。一方、ここでは首相の力の限界も示された。
公明党は、従来の憲法解釈を維持する方針だっただろう。だが、それでも最終的な結果を形作る上で影響力を行使した。一貫した姿勢を
示せる有力な野党がいないなか、連立政権のパートナーである公明党が安倍首相の野心にブレーキをかける役目を担った。解釈変更を
受けて政府は関連法案の準備を進めているが、公明党が自衛隊の活動に歯止めをかける拒否権を持ち続けるのは間違いない。
最後に、新たな憲法解釈は従来より拡大したが、解釈の変更である以上、日本の安保政策が依然として憲法9条の正確な意味をめぐる
法的議論に支配されることを示している。個別の事態における日本の役割は、今後も政治家や官僚、学者などが政府の新解釈について
議論することによって決められるだろう。安保政策の議論の根幹には、日本が「法的にできることとできないこと」を明確に見極めようとす
る姿勢が残っており、「やるべきこととやるべきでないこと」をベースにした議論にはならないだろう。そうした意味で、日本は再軍備からほ
ど遠く、依然として「普通の国」からも距離を置いている。ただ、日本にとってはこれがベストとも言える。
日米同盟の担当者には不都合かもしれないが、日本は戦後に定められた軍事面の制限の解除に前向きでない。逆説的だが、これが地
域で中国に対抗する力の源泉なのかもしれない。日本が安保政策や方針を少しでも変えれば、中国政府は日本が根本的に好戦的だと
いうイメージを描き出そうとする。だが、戦後安保体制の変更が日本国民によって慎重に進められたことが、日本の意図がいかに穏やか
なものであるかを示す重要なシグナルになった。
安倍氏は最近の首相の中で最も力を持っている上、米国が戦後に押しつけた日本の軍事制限を取り払おうと長く主張してきた。
この安倍氏が、限定的な憲法解釈の変更を受け入れざるを得なかったことは極めて重要だ。
日本政府は、東アジアの現状を力で変更することに反対するとよく表明するが、こうしたメッセージが、国際紛争を解決する手段としての
戦争を放棄した憲法を持ち、この憲法を捨てたいと思っていない国民のいる国から発せられることは、早急にすべての武力制限を取り払
ってしまうような国から発せられるのと比べて、その重みが違う。

By Tobias Harris
トバイアス・ハリス氏は、戦略コンサルティング会社テネオ傘下で、政治リスク評価を手がけるテネオ・インテリジェンスのアナリスト。 

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2014年7月3日 NewSphere(ニュースフィア)より

日本が参戦?ありえない…英米メディア、安倍政権の新方針は「防衛」コンセプトと報道

安倍内閣は1日、集団的自衛権の行使を容認する憲法再解釈を閣議決定した。海外メディアはこのニュースを「日本が歴史的な一歩
を踏み出した」(ワシントン・ポスト)などと大きく報じ、専門家の見方を交えた論説記事も盛んに展開している。

■米国にとっては「非常に良いニュース」
ワシントン・ポスト電子版のオピニオン記事は、今回の日本の動きは同盟国アメリカにとって「非常に良いニュースだ」とする専門家の
意見を掲載した。
米シンクタンク「アメリカン・エンタープライズ・インスティテュート」のダニエル・ブルンメタル氏は、北朝鮮が米軍に向けてミサイルを放
っても日本は公式に撃ち落とすことができないという、これまでの「ねじれ現象」が解消された、と歓迎のコメントを寄せている。
同氏は、対中国の安全保障面でも安倍政権の決定を評価する。中国がベトナムと領有権を争う海域で油田の掘削を始めたことを「(4
月末の)オバマ大統領のアジア歴訪からたった数日後に、(アメリカの)ヘーゲル国防長官やケリー国務長官の警告を無視して行われ
た」と批判。こうした情勢下での安倍首相の決断を賞賛し「我が国が何もできていない分、引き続き大胆なリーダーシップを発揮してほ
しい」とコメントしている。

■「国内世論の反対」がリスクの一つ
英BBCの公式サイトの論説記事は、オーストラリア、フィリピンなどのアジア太平洋地域諸国も日本の動きを歓迎していると論じる。
米軍との協力関係はもちろん、「アジア太平洋地域の国々とよりアクティブな防衛協力を行うための門戸を開いた」との評価だ。
日経新聞の最新の国内世論調査によると、新しい憲法解釈に反対する意見は50%で、賛成の34%を上回っている。
BBCはこれを受け、国内や中国・韓国の反対論の拡大をリスクの一つに挙げる。反対論者の多くは、集団的自衛権の行使により、日本
がアメリカなどが関与する大きな戦争に巻き込まれることを心配している。
これに対し、同メディアは「安倍政権はそのようなオプションは明確に除外している」と反論する。安倍政権が、日本の財産と利益を守る
「集団的自衛権」と、同じ敵の攻撃を受けている国家がお互いの財産を守る「集団的安全保障」を慎重に区別していることに触れ、「安
倍首相自身、自衛隊は湾岸戦争やイラク戦争のような戦闘には参加しないと明言している」と記している。

■「防衛のためのコンセプト」
「日本は平和憲法からの歴史的な離脱を果たし、中国を怒らせた」と、対中関係の悪化を懸念するのは、米ニュース専門サイトCNBCだ。
上智大学のティナ・バレット助教授は、記事の中で「私は必ずしも日中が衝突するコースにあるとは思わない。しかし、中国では既に日本
のナショナリズムと攻撃性が高まっているという物語が作られている」と述べている。
一方、米シンクタンク「デルタ・エコノミクス」のトニー・ナッシュ副代表は、「(憲法再解釈は)国粋主義的な動きに映るかもしれないが、安
倍首相がやろうとしているのは、日本に新たなアイデンティティを築き、国全体の意識を近代化することだ」と論じる。同氏はアジア太平洋
地域でのパワーバランスの変化や米軍の予算削減などを見ても、「この動きは不可避なものだったと言える」とも述べている。
国際基督教大学(ICU)のスティーブン・ナギ准教授は、憲法再解釈の考え方を次のように総括する。
「この再解釈には、一定の制限があり、戦闘地域には部隊を派遣しないとされている。つまり、これは攻撃のためのコンセプトではなく、
他国と協力して行う防衛のコンセプトだ」。

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2014年7月4日 Financial Times(翻訳)より

「普通」の国に徐々に近づく平和主義の日本

日本の内閣は今週、同盟国を防衛する日本の権利を宣言し、戦争放棄を規定した憲法の名残を破り捨てた。日本はこうして、扇動的
なことで知られるニュージーランドやスウェーデンを含め、同じ権利を持つ多分に戦争好きの国々の仲間入りを果たすことになる。
実は、ほぼ全ての国が専門的には集団的自衛権として知られる権利を保持している。日本と同様に、第2次世界大戦で間違った側に
ついたドイツは実際、1955年に西ドイツが北大西洋条約機構(NATO)に加盟して以来、同盟国を守る義務を負っている。
憲法で軍隊を廃止したコスタリカのような国だけが、平和主義の原則を果敢に守り通している。

◇主要国では例外だった日本
つまり主要国の中では、日本は例外だった。我々は必要とあらば戦争を仕掛ける用意がある、と宣言する国がまた出たということを嘆く
かもしれないし、安倍晋三首相の国家主義的な雄弁な表現を嫌悪するかもしれない。
だが、日本がやったことは、ただ単に「普通」の国になることに、ほんの少し近づいただけだと認めなければならない。
米国占領軍のメンバーが、日本の憲法を起草した1947年以降、日本は交戦権を放棄した。
「平和主義条項」と言われる憲法9条は、「日本国民は国権の発動たる戦争を永久に放棄する」と書いている。これを達成するために
「陸海空軍その他の戦力は、これを保持しない」としている。
日本の兵士がもう70年近く敵に対して1発たりとも発砲したことがないのは事実だ。しかし、日本は陸軍も海軍も空軍も持っていないと
いう考えは、検証に耐えない。日本の「自衛隊」は事実上、近代的な戦闘マシンだ。
米国は、日本憲法が制定されたほぼその瞬間から、日本を説得して平和主義を捨てさせようとしてきた。朝鮮半島で戦争が勃発した後、
米国は力のない同盟国は欲しくないとの判断を下した。ただ日本にとって平和主義の憲法は便利だった。
国防を米国に委ねることで、日本は豊かになることに専念できたからだ。この立場は、おおむね有効だった。最近まで戦車は信号で停止
することを義務付けられていた。
だが10年前、当時首相だった小泉純一郎氏が「平和主義」の定義を徐々に変え始めた。同氏はアフガニスタンでの戦争のために補給
支援を行った。イラクには、(困ったことに)戦うことは許されなかったものの、自衛隊の小さな部隊を派遣した。
小泉氏はまた、たとえ米軍の空母が日本の海岸沖で攻撃を受けたとしても、厳密には日本は米国を助けることができないと指摘し集団
的自衛権の問題を提起した。

◇戦後の実績でも判断されるべき
安倍氏は状況をさらに押し進めた。同氏の下で、日本は国家安全保障会議を創設し、秘密保護法を制定し、武器輸出の制限を弱めた。
2008年刊行の著書『Japan Rising』で、日本の防衛政策の抜本的な見直しを予想した学者のケネス・パイル氏は、次第に強まる中国
の力と強硬姿勢によって容易になった「大転換」を、安倍氏は成し遂げたと言う。
ここで、いくつかの疑問が出てくる。まず、我々は日本がより標準的な防衛態勢を採用することを警戒すべきなのか?
結局のところ、ドイツはアフガニスタンなどの紛争に参加した。徴兵制まである。他国に与えられている権利を、日本に認めてはならない
と言うなら、日本は一意的に信用できないあるいは悔悟しない国だということを暗示する。これは疑いようもなく、中国と韓国の多くの人
が抱いている見方だ。日本政府は数々の場面で謝罪したが、そうした謝罪の誠意は疑われている。
とはいえ、日本は戦後の実績によっても判断されるべきだ。確かに、日本の平和主義は米国の核の傘に保護されてきた。
だが日本は1945年以降、どんな紛争にも一切、直接関与していない。

◇不足していた国民的議論
2番目に、安倍氏はずるかったか?
名高い学者のドナルド・キーン氏は、憲法9条を「日本の誇り」と呼ぶ。修正するのではなく解釈を見直すことで、安倍氏はほぼ間違いな
く負けただろう国民投票の必要性を回避した。「人々は、安倍氏が日本をどこに向かわせようとしているのか、大きな不安を抱いている」。
東京のテンプル大学のジェフ・キングストン氏はこう言い、平和主義は日本国民のアイデンティティーの「試金石」になったと指摘する。
確かに、これ程の大きな変更に国民的議論は不足していた。ある男性が、憲法解釈変更に抗議して自分の体に火をつけた事件が報道
に値すると考えた日本のメディアが殆ど無かったことは心配だ。中国メディアが同じように、選択的な報道をした時、我々はそれを国家の
検閲と呼ぶ。
3つ目は、憲法解釈変更が国会に承認されると仮定して、安倍氏が新たに勝ち取った自由で一体何をしようとしているのか。
それと関係するのが近隣諸国、特に中国がどう反応するかという問題だ。一部の日本人は、日本はこれで次の米国の軍事的冒険に引
きずり込まれると確信している。
ワシントンでは、次第にその反対を懸念するようになっている。つまり東シナ海での日中の領有権争いを巡り、米国が紛争に巻き込まれ
かねない、ということだ。
安倍氏は、フィリピンなどの比較的小さな国が、自国の領有権を中国から守るのを、日本が手助けできると示唆しているように見える。
これは、フィリピン政府やベトナム政府に安心感を与えるかもしれないが、中国政府を憤慨させる可能性がある。
より標準的な防衛態勢を取る日本の権利を否定するのは難しい。だからと言って、我々がそれを祝わねばならない訳ではない。

By David Pilling (2014年7月3日付:英フィナンシャル・タイムズ紙/翻訳協力=JBpress)

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2014年7月4日 NewSphere(ニュースフィア)より

「異常」な日本、「普通の国」へ一歩 海外識者、集団的自衛権の行使容認を論評

集団的自衛権を行使するための憲法再解釈が閣議決定されたのを受け、国内外で賛否両論の声が渦巻いている。
海外メディアでも様々な意見が交わされているが、これまで特異な「平和主義」を貫いていた日本が、良くも悪くも「普通の国」に近づい
ているという見解は概ね一致しているようだ。
一方、現在も抗議デモが続くなど反対世論が過半数を占めていることも関心を集めている。知日派の学者の一人は、その原因が“戦後
日本のトラウマ”にあるとする見解を述べている。

■日本はほんの少し“普通”に近づいた
「平和主義の日本がジワジワと“普通”に近づいている」と評したのは、フィナンシャル・タイムズ紙(FT)のコラムだ。
世界中の「ほぼ全ての国が集団的自衛権を有している」とし、日本と同じ第2次大戦の敗戦国であるドイツでさえも「西(ドイツ)がNATO
に加盟した1955年以来、同盟国を守る義務を負ってきた」と記す。そして、「主要国の中で日本だけが異常だった」と表現している。
同紙は、日本が再び戦争を起こすという懸念や「安倍首相の国粋主義的なレトリック」に対する反対論者の嫌悪を皮肉りながら、「日本
はほんの少し“普通の国”に近づいただけだ。我々はそのことを冷静に認めなければならない」としている。
また、戦前・戦中の日本の行為に対し、中国と韓国が戦後幾度となく謝罪と賠償を求めてきたことについて、「(平和憲法のもとで)日本
は1945年以来、ただの一度も紛争に関わっていない」とした上で、中韓が求める日本の“誠意”は、そうした戦後の歩みによっても汲み
取られるべきだと論じている。そして今回の再解釈は再び中国の怒りに火をつけることになるだろうが、「日本がよりノーマルな防衛姿勢
を取ることを否定するのは難しい」と結んでいる。

■戦争へのトラウマが9条を神格化
一方、複数のメディアが、閣議決定に至るまでに国民的な議論が欠けていたと指摘している。
エコノミスト誌はそれに加え、首相官邸を連日大勢の反対派市民が取り囲んでいることや、閣議決定の2日前に東京・新宿駅前で男が
抗議の焼身自殺を図ったことに触れている。FTは、この自殺未遂事件をほとんど報じなかった日本メディアを「中国メディア同様に選択
的だ。我々はそれを検閲と呼ぶ」と批判している。
テンプル大学ジャパンキャンパスのジェフリー・キングストン教授(アジア研究)は、日本の一般市民の世論が再解釈反対に傾いている
理由について、戦後の日本人の心に刷り込まれた平和主義が「日本の国民的なアイデンティティになっているからだ」と指摘する。
同教授はAPが配信した識者座談会で、「日本の子供たちは、修学旅行でどこへ行く? 広島と沖縄だ。そこで反戦感情が強化され、教科
書などで語られる戦時中の悲劇の記憶がそれを後押しする」などと述べ、日本人には戦争への「消えることのない恐怖がある」と指摘す
る。外国人から見れば、中国や北朝鮮の脅威のまっただ中にあるにも関わらず、集団的自衛権を放棄し続けようとする感情は奇異に映る
かも知れないが、それが日本人が「9条に救済を見出す」トラウマの正体だという。

■「アジアのNATO」を目指す?
同じ座談会で、安全保障を専門とする道下徳成政策研究大学院大学准教授は、中国の脅威にさらされているベトナム、フィリピンなどの
東南アジア諸国の日本に対する期待が高まっていると指摘する。「これまでの日本は、『我が国は集団的自衛権を行使できないので、地
域に貢献することができない』としか言えなかった。しかし日本は今、その言い訳を失った」。
これに呼応して、岩屋毅・自民党安全保障調査会長は「長期的視点に立てば、アジア太平洋地域全体をヨーロッパのように安全保障の
傘で覆わねばならない」と発言。将来、アジアにもできるであろうEUのような自由貿易ブロックを守るため、NATO(北大西洋条約機構)
のような「集団的安全保障の枠組みの構築」が、将来的な目標だと述べた。


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