筑紫の国の片隅で…

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集団的自衛権の行使容認を閣議決定

【集団的自衛権】安倍晋三内閣総理大臣 記者会見(全録)








~平成26年7月1日 首相官邸HPより~

【安倍内閣総理大臣記者会見】

いかなる事態にあっても国民の命と平和な暮らしは守り抜いていく。内閣総理大臣である私にはその大きな責任があります。その覚悟の
下、本日、新しい安全保障法制の整備のための基本方針を閣議決定いたしました。
自民党、公明党の連立与党が濃密な協議を積み重ねてきた結果です。協議に携わった全ての方々の高い使命感と責任感に心から敬意
を表する次第であります。集団的自衛権が現行憲法の下で認められるのか。そうした抽象的、観念的な議論ではありません。
現実に起こり得る事態において国民の命と平和な暮らしを守るため、現行憲法の下で何をなすべきかという議論であります。
例えば、海外で突然紛争が発生し、そこから逃げようとする日本人を同盟国であり、能力を有する米国が救助を輸送しているとき、日本近
海において攻撃を受けるかもしれない。我が国自身への攻撃ではありません。しかし、それでも日本人の命を守るため、自衛隊が米国の
船を守る。それをできるようにするのが今回の閣議決定です。
人々の幸せを願って作られた日本国憲法がこうしたときに国民の命を守る責任を放棄せよといっているとは私にはどうしても思えません。
この思いを与党の皆さんと共有し、決定いたしました。ただし、仮にそうした行動をとる場合であっても、それは他に手段がないときに限ら
れ、かつ必要最小限度でなければなりません。
現行の憲法解釈の基本的考え方は、今回の閣議決定においても何ら変わることはありません。海外派兵は一般に許されないという従来
からの原則も全く変わりません。自衛隊がかつての湾岸戦争やイラク戦争での戦闘に参加するようなことはこれからも決してありません。
外国を守るために日本が戦争に巻き込まれるという誤解があります。しかし、そのようなこともあり得ない。
日本国憲法が許すのは、あくまで我が国の存立を全うし、国民を守るための自衛の措置だけです。
外国の防衛それ自体を目的とする武力行使は今後とも行いません。むしろ、万全の備えをすること自体が日本に戦争を仕掛けようとする
企みをくじく大きな力を持っている。これが抑止力です。今回の閣議決定によって日本が戦争に巻き込まれるおそれは一層なくなっていく。
そう考えています。日本が再び、戦争をする国になるというようなことは断じてあり得ない。いま一度、そのことをはっきりと、申し上げたいと
思います。二度と戦争の惨禍を繰り返してはならない。その痛切な反省の下に、我が国は戦後70年近く一貫して平和国家としての道を歩
んできました。しかしそれは、平和国家という言葉を唱えるだけで実践したものではありません。
自衛隊の創設、日米安保条約の改定、そして国連PKOへの参加、国際社会の変化と向き合い、果敢に行動してきた先人たちの努力の結
果である。私はそう考えます。憲法制定当初、我が国は自衛権の発動としての戦争も放棄したという議論がありました。
しかし吉田総理は、東西冷戦が激しさを増すと自らの手で自衛隊を創設しました。その後の自衛隊が国民の命と暮らしを守るため、いか
に大きな役割を果たしてきたかは言うまでもありません。1960年には日米安全保障条約を改定しました。当時、戦争に巻き込まれるとい
う批判が随分ありました。正に批判の中心は、その論点であったと言ってもいいでしょう。
強化された日米同盟は、抑止力として、長年にわたって日本とこの地域の平和に大きく貢献してきました。冷戦が終結し地域紛争が多発
する中、国連PKOへの自衛隊参加に道を開きました。当時も戦争への道だと批判されました。
しかしカンボジアで、モザンビークで、そして南スーダンで自衛隊の活動は世界の平和に大きく貢献し、感謝され、高く評価されています。
これまでも私たち日本人は時代の変化に対応しながら、憲法が掲げる平和主義の理念の下で最善を尽くし、外交、安全保障政策の見直
しを行ってまいりました。決断には批判が伴います。しかし批判をおそれず、私たちの平和への願いを責任ある行動へと移してきたことが、
平和国家日本を創り上げてきた。そのことは間違いありません。平和国家としての日本の歩みは、これからも決して変わることはありませ
ん。むしろ、その歩みをさらに力強いものとする。そのための決断こそが、今回の閣議決定であります。
日本を取り巻く世界情勢は、一層厳しさを増しています。あらゆる事態を想定して、国民の命と平和な暮らしを守るため、切れ目のない安
全保障法制を整備する必要があります。もとより、そうした事態が起きないことが最善であることは言うまでもありません。だからこそ、世界
の平和と安定のため、日本はこれまで以上に貢献していきます。
さらに、いかなる紛争も力ではなく、国際法に基づき外交的に解決すべきである。私は法の支配の重要性を、国際社会に対して、繰り返し
訴えてきました。その上での万が一の備えです。そして、この備えこそが万が一を起こさないようにする大きな力になると考えます。
今回の閣議決定を踏まえ、関連法案の作成チームを立ち上げ、国民の命と平和な暮らしを守るため、直ちに作業を開始したいと考えてい
ます。十分な検討を行い、準備ができ次第、国会に法案を提出し、御審議いただきたいと考えています。
私たちの平和は、人から与えられるものではない。私たち自身で築き上げるほかに道はありません。私は、今後とも丁寧に説明を行いなが
ら、国民の皆様の理解を得る努力を続けてまいります。そして、国民の皆様とともに前に進んでいきたいと考えています。
私からは以上です。

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~参考資料~
平成26年7月1日 国家安全保障会議決定 【閣議決定】
国の存立を全うし、国民を守るための切れ目のない安全保障法制の整備について
http://www.cas.go.jp/jp/gaiyou/jimu/pdf/anpohosei.pdf

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2014 年7月1日 時事ドットコムより

■安倍首相の念願成就=憲法改正に照準-集団的自衛権
集団的自衛権行使を可能とする憲法解釈変更は、安倍晋三首相にとって第1次政権以来の念願だった。第2次政権では経済優先の姿勢
を続けながら着々と布石を打ち、7年越しで成し遂げた。首相は今後、自衛隊の活動を裏付ける関連法整備に全力を挙げるとともに、宿願
である憲法改正に照準を合わせる考えだ。
「集団的自衛権(の行使容認)は明治維新と同じだ」。首相は、公明党が憲法解釈変更に慎重姿勢を崩していなかった頃、解釈変更の意義
をこう自民党幹部に強調していた。この幹部は首相の決意を「本気だ」と感じたという。
首相は1日の記者会見で「国民の命、平和な暮らしを守るため、様々な課題に目を背けずに正面から取り組む責任がある。その責任で閣議
決定した」と述べた。
首相は第1次政権でも憲法解釈変更を目指したが、「戦後レジームからの脱却」のスローガンの下、保守色の強い政策の実現を急ぎすぎた
ことが影響し、内閣支持率が急落。参院選大敗を受け退陣に追い込まれた。再起を果たした第2次政権ではデフレ脱却を最優先課題に
据え、当初はタカ派色を封印した。しかし、昨年夏の参院選で国会のねじれが解消されると、武器輸出3原則緩和など安全保障政策の
転換に次々とかじを切った。その集大成が集団的自衛権の行使容認だ。
従来の憲法解釈を下支えしてきた内閣法制局の組織に風穴を開けるため、行使容認に前向きな外務省出身の小松一郎氏(先月死去)
を長官に送り込み、行使容認賛成派を並べた有識者会議での検討も本格再開。首相自身も、外遊先で自らが掲げる「積極的平和主義」
を繰り返し説き、安倍政権の外交・安保政策への国際的な支持取り付けに努めた。
対公明党では、集団的自衛権の全面解禁ではなく「限定容認」を強調することで理解を求めた。閣議決定の時期を通常国会閉会後とし
たのは、公明党への根回しに時間をかけるためだったが、解釈変更の根幹部分は譲らなかった。
今回の閣議決定に関し、同党の北側一雄副代表は「解釈の見直しはこれが限界だ。基本的な論理を変えるなら、憲法改正しかない」と
指摘。自衛隊の役割をさらに広げるには、改憲を政治課題に乗せることが不可欠となる。
自民党は前回衆院選公約に、「国防軍」を創設する憲法改正を盛り込んだ。長期政権も視野に入れる首相は在任中の改憲実現に向け、
国民的な議論を深めていく方針だ。
だが、改憲の発議に必要な衆参各院の総議員の3分の2以上を確保する見通しは立っておらず、道のりは険しい。

安倍総理記者会見7月1日

■集団的自衛権の行使容認=憲法解釈変更を閣議決定-安保政策、歴史的転換
政府は1日午後、首相官邸で臨時閣議を開き、集団的自衛権の行使を容認するための憲法解釈変更を決定した。
自衛隊の海外での武力行使に道を開くもので、「専守防衛」を堅持してきた戦後日本の安全保障政策は歴史的転換点を迎えた。
憲法改正によらず、権利を保有していても行使できないとしてきた従来の政府解釈と正反対の結論を導き出した手法も含め、安倍政権
は説明責任を問われる。
安倍晋三首相は閣議決定を受けて記者会見し、集団的自衛権の行使容認の狙いについて「いかなる事態にあっても国民の命と平和な
暮らしは守り抜いていく」と説明。日米同盟が強化され、抑止力が高まるとして「戦争に巻き込まれる恐れは、一層なくなっていく」と述べ
た。政府内に法案作成チームを設置し、自衛隊法改正案など関連法案策定作業に直ちに着手する方針を明らかにした。
憲法解釈変更に関しては「現行憲法の基本的考え方は今回の閣議決定でも何ら変わらない。海外派兵は一般に許されないという従来
の原則も全く変わらない」と強調。「日本が戦後一貫して歩んできた、平和国家の歩みは変わることはない」とも語った。
一方、公明党の山口那津男代表は国会内で会見し、自民党との合意を経た閣議決定について「(行使に)厳格な歯止めをかけられた」
と評価。「国会審議を通じて、国民に趣旨を理解してもらえるよう説明を尽くしていく」と述べた。
閣議決定の核心は、自衛権発動の要件緩和だ。従来は「わが国に対する急迫不正の侵害の発生」としてきたが、「わが国と密接な関係
にある他国に対する武力攻撃」で、国民の権利が「根底から覆される明白な危険がある場合」は自衛権を発動できると改めた。他に適当
な手段がないことと、必要最小限度の実力行使にとどめることとした要件は維持した。
自衛権発動の根拠は、憲法が前文に「国民の平和的生存権」、13条に「生命、自由及び幸福追求に対する国民の権利」を定めたことに
求めた。これらを踏まえ、「9条が、わが国が自国の平和と安全を維持し、その存立を全うするために必要な自衛の措置を取ることを禁じ
ているとは到底解されない」との見解を打ち出し、1972年に示した政府見解の「自衛措置は必要最小限度の範囲内」との整合性は保っ
ていると主張した。
首相は閣議に先立ち、山口代表と与党党首会談を開催。自公両党幹部から協議の結果について報告を受け、合意を確認した。
国家安全保障会議(日本版NSC)の9大臣会合も開いた。

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2014 年7月1日 ウォール・ストリート・ジャーナル 【東京】より

安倍首相、安保政策の歴史的変更へ

日本の安倍晋三首相は1日、60年にわたって続いてきた日本の平和主義政策の歴史的変更を正式に発表する。
これにより、安倍氏が抱き続けてきた個人的な目標は実現するが、一方で有権者を遠ざける可能性もある。
安倍内閣は1日、日本を取り巻く安全保障環境が「根本的に変容」していると指摘して憲法解釈の変更を発表し、攻撃を受けている
同盟国を自衛隊が支援できるようにする。
日本政府はこれまで、米国が作った戦後憲法では、自衛のための限定的なケースを除いて軍事力を行使できないとしてきた。
憲法解釈を拡大して、いわゆる集団的自衛権を可能にすることで、日本は米国との同盟関係において、これまでより重い軍事的負担
を受け入れることになるだろう。
ウォール・ストリート・ジャーナルが入手した閣議決定案は、新しい憲法解釈によって自衛隊は「密接な関係にある他国」が攻撃された
場合に軍事力を行使できるとしている。
安倍氏とその側近は、これによって日本は自国が目標になっていなくても、例えば、北朝鮮がグアムなどの米軍基地に向けて弾道ミサ
イルを発射した場合、これを撃ち落とすことができると述べている。
閣議決定案は「日米安全保障体制の実効性を一層高め、日米同盟の抑止力を向上させることにより、武力紛争を未然に回避し、わが
国に脅威が及ぶことを防止することが必要不可欠である」としている。
オバマ大統領ら米国の当局者は、この解釈変更を是認している。日本戦略研究フォーラム(JFSS)の防衛研究者グラント・ニューシャム
氏は「米国はその時期が来たとみている」とし、「日本の影響力拡大は、米国の国防予算が縮小し、アジアでのプレゼンスを高めるよう
(米軍が)強く求められている時に大いに役立つ」と述べた。
しかし、世論調査ではこの問題での日本人の見方は割れている。日本の三つの新聞―日経、毎日、朝日―が過去1週間に行った調査
では、回答者の少なくとも半数が集団的自衛権の行使という考え方に反対し、賛成しているのは3分の1かそれ以下だ。
毎日新聞の調査では、解釈変更によって日本が他国の戦争に巻き込まれることを懸念する人は71%に上った。
この調査では、憲法改正をせず解釈の変更によって大転換を図る安倍氏の手法に、国民が不安を抱いていることが示された。回答者の
半分以上は、この政策変更は単なる閣議決定で行われるべきではないとし、目的達成のために受け入れ可能なやり方だとしているのは
30%以下だった。
安倍氏は2006―07年の第1次政権の時に軍事力の拡大を目指した。同氏は憲法を修正しようとしたが、リベラル派からの反対や国民
の不信感に直面し、1年後には退陣に追い込まれた。12年12月に復帰した際、安倍氏は憲法改正を容易にすることを提案したが、弾み
はつかななった。
安倍氏は、1947年に施行された憲法の文言を修正するという殆ど不可能な作業の代わりに、集団的自衛は憲法の再解釈によって実現
できると宣言する道を選んだ。これは、連立相手の公明党の反発を招いた。同党は解釈変更は早計であり、不必要だとしていた。しかし、
同党の執行部はここ数日の間に主張を後退させ、安倍氏の自民党とともに解釈変更を容認する用意のあることを示唆するようになった。
自民党は、集団的自衛権の発動には、新しい法律が議会で承認される必要があると指摘している。衆参両院で過半数を制し、16年まで
は国政選挙がないとみられることから、現政権は政策に広範な裁量を行使できる。
安倍政権の支持率は過去数週間にわずかに低下したが、依然として40―50%程度で、これまでの政権に比べれば高い水準だ。
しかし、不満は膨らんでいるとの見方もある。29日には、東京である男性が焼身自殺をしようとした。メディアやツイッターによると、この男
性はラウドスピーカーを使って集団的自衛権を批判する演説をし、その後にガソリンのようなものをかぶって、火を付けた。
テンプル大学現代アジア研究所のジェフ・キングストン所長は「このような大きな政策変更において世論に向き合わなかったことで安倍
氏は日本の憲法と民主主義を冷笑しているのだ」とし、「有権者が彼を選んだのはイデオロギー面での政策ではなく景気政策に期待した
からだ。景気が勢いを失えば、人々の忍耐も限界に来るかもしれない」と語った。

(By Toko Sekiguchi)

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2014 年7月1日 ロイターより

安倍首相が抑止力強調、集団的自衛権の行使容認を閣議決定

政府は1日、集団的自衛権の行使を認める憲法解釈の変更を閣議決定した。日本への直接的な攻撃に対して最小限の武力行使しか
許されなかった自衛隊は、親密な他国が攻撃を受けた場合でも、一定の条件を満たせば反撃可能になる。
安倍晋三首相は、抑止力の強化につながると強調。中国の軍事力増強など安全保障の環境が変化する中、日本は防衛戦略の幅が広
がる。一方で、条件に当てはまるかどうかは政権の判断に依存しており、武力行使の範囲が拡大する恐れがある。

自国防衛の縛りを強調
歴代政権は集団的自衛権について、国連憲章で権利を認められてはいるものの憲法が制約する必要最小限の武力行使に含まれない
との立場を取ってきた。しかし、地政学的な変化や技術革新の加速など日本を取り巻く安全保障の環境が変わったとして、必要最小限
の範囲に集団的自衛権が含まれるよう憲法解釈を変更することを決めた。
閣議決定文は、日本と密接な関係にある国が攻撃された場合、
1)日本の存立が脅かされ、国民の生命、自由と幸福の追求権が根底から覆される明白な危険がある
2)日本の存立を全うし、国民を守るために他に適当な手段がない
3)必要最小限の実力行使にとどまる
──の3条件を満たせば、集団的自衛権は「憲法上許容されると考えるべきであると判断するに至った」としている。 

安倍首相は閣議後に会見し、「現行の憲法解釈の基本的な考え方は、今回の閣議決定においても何ら変わることはない。海外派兵は
一般に許されないという従来からの原則もまったく変わらない」と説明。その上で「憲法が許すのはあくまで自衛の措置。外国の防衛
自体を目的とする武力行使は今後とも行わない」と語った。
政府は今後、3条件に照らしながら自衛隊を動かすための法整備を進める。特別チームを立ち上げ、同日から検討を開始する。
安倍首相は「外国を守るために日本が戦争に巻き込まれるという誤解があるが、それもありえない。むしろ万全の備えをすること自体が、
日本に戦争を仕掛けようとする企みをくじく」と述べた。

「万が一の外交カード」
安倍政権は国家安全保障会議の設置、武器の禁輸見直しなど、戦後日本の安保政策を変えつつあるが、集団的自衛権の容認は、自衛
隊創設以来の大きな転換になる。元外交官の宮家邦彦氏は「次元が変わる。今生きている世界が二次元だとしたら、三次元に突入する。
つまり世界標準の国になる」と話す。
集団的自衛権の行使容認で安倍政権が目指すのは、日米同盟、さらに米以外の友好国との関係強化。中国が台頭する一方、米国の力
の低下が指摘される中、自衛隊の役割を拡大して米軍の負担を減らすとともに、東南アジア諸国やオーストラリアなどとの防衛協力を進
めやすくする。
政府関係者として協議に携わる礒崎陽輔首相補佐官は「これは外交カード。万が一のときには助け合おうというカードを切ることで友達
の輪が広がる。これで日本の外交的な抑止力がより担保される」と語る。

政府が総合して判断
一方、自国防衛のための限定的な容認としながら、具体的に何が可能になるかは明確にされておらず、政権の解釈次第で行使の範囲
が拡大する可能性がある。
自民党と公明党は与党協議の中で、8つの具体的な事例を挙げ、集団的自衛権の行使が可能かどうかを検討してきたが、いずれも答え
は出ていない。政府が作成した集団的自衛権に関する想定問答集は、8つの事例について、3条件を満たせば「集団的自衛権の行使とし
ての武力行使が憲法上許容される」としている。また3条件に該当するかどうかは「政府が全ての情報を総合して客観的、合理的に判断
する」、実際に武力を行使するかどうかは「高度に政治的な判断」としている。
上智大学の中野晃一教授はかねてから「1つでも小さな穴が開けば、その後はたいした世論の反対もなく穴が大きくなる可能性がある」
と指摘。「すぐに全てを容認する必要はない、まず集団的自衛権の行使をできるようにする、という点が(限定的行使容認の)ポイントだ」
との見方を示している。
このほか政府は、武力攻撃には至っていないものの、主権が侵害される「グレーゾーン」事態への対応についても決定。離島防衛を念頭
に、自衛隊の派遣手続きを迅速にする。さらに国連平和維持活動(PKO)などでの武器使用基準を緩和、給油活動などの後方支援を拡
大することも決めた。

(久保信博、竹中清 編集:山川薫 田巻一彦)

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2014 年7月1日 J-CASTニュースより

集団的自衛権容認を閣議決定、世論は賛成?反対?
「国論」メディアによって大差、官房長官会見でも攻防


政府は7月1日夕方臨時閣議を開き、集団的自衛権の行使を容認する憲法解釈を閣議決定した。直後に安倍晋三首相は首相官邸で
会見し、閣議決定の正当性を強調した。だが、官邸のすぐ外では大規模なデモが繰り広げられ、国論は二分されたままで閣議決定に
踏み切った形だ。
実は「国論」を調べるための世論調査の結果も二分されており、ここ数日、官邸の会見場では世論調査のあり方をめぐる攻防が繰り
広げられていた。

◇朝日調査では「賛成28%、反対56%」、産経は「集団的自衛権 63%が容認」
集団的自衛権をめぐる世論調査は、調査を行うメディアの「社論」によって結果が大きく異なっているようだ。例えば行使容認に批判的
な朝日新聞が6月21日と22日に行った電話世論調査では、集団的自衛権について
「集団的自衛権とは、アメリカなど日本と密接な関係にある国が攻撃された時に、日本が攻撃されていなくても、日本への攻撃とみなし
て一緒に戦う権利のことです。これまで政府は憲法上、集団的自衛権を使うことはできないと解釈してきました。集団的自衛権を使える
ようにすることに、賛成ですか。反対ですか」と聞いている。その結果、賛成28%、反対56%だった。
いわゆる解釈改憲をめぐっては、「安倍首相は、国会の議論や国民の賛成を経て憲法を改正するのではなく、内閣の判断で政府の憲法
の解釈を変えて、集団的自衛権を使えるようにしようとしています。こうした安倍首相の進め方は適切だと思いますか。適切ではないと思
いますか」と聞いた。その結果「適切だ」という回答が17%で、「適切ではない」が67%だった。
こう見ると、世論は圧倒的に「容認反対」に見える。たが、行使容認に積極的な産経新聞とFNN(フジニュースネットワーク)が6月28日と
29日に行った世論調査では、対照的な結果が出ている。
この世論調査では、「同盟国の米国など日本と密接な関係にある国が武力攻撃を受けたとき、日本への攻撃とみなして一緒に反撃する
『集団的自衛権』について」という問いに対して、4つの選択肢から選ぶ方式。選択肢と回答は以下のとおりだった。
「全面的に使えるようにすべきだ」(11.1%)、 「必要最小限度で使えるようにすべきだ」(52.6%)
「使えるようにすべきではない」(33.3%)、 「他」(3.0%)
解釈改憲については、「前問で『使えるようにすべきだ』と回答した人に質問する。集団的自衛権を使えるようにする方法は」という問い
に続いて、やはり4つの選択肢を提示した。その結果は以下のとおりだ。
「必ずしも憲法改正の必要はなく、憲法解釈を変更すればよい」(22.8%)
「憲法改正が望ましいが、当面、憲法解釈の変更で対応すればよい」(48.0%)
「憲法解釈の変更は認められず、必ず憲法の改正が必要だ」(25.4%)
「他」(3.8%)
「必要最小限度」という選択肢の有無で、調査によって賛否の割合が大きく違って見える仕組みになっているとみられる。

◇産経「こうして国民の理解が進んでいることについてどう考えるか」
産経新聞は自社の調査結果について、7月1日朝刊の1面で「全面」と「必要最小限」を合計した数字にもとづき「集団的自衛権 63%が
容認」の見出しを掲げた。
6月30日午前の官房長官会見では、調査について産経新聞の記者が
「反対の論調が目立つ中で、こうして国民の理解が進んでいることについてどう考えるか」と政府を後押しする質問をし、
菅義偉官房長官が、「確かに反対の論調の中で、こうした国民の皆さんの世論調査があるということは大変ありがたい」と応じる一幕も
あった。
7月1日午前の会見でも、同様のやりとりが繰り返された。やはり産経新聞の記者が
「メディアによって賛否がかなりきれいに分かれた。このことについてどう考えているか。中には過激な報道も散見された。こうした報道に
はどう考えているか」 他社を間接的に批判しながら質問。
これに対して、菅官房長官は「質問の仕方によって国民の皆さんの答えが変わってくると思っている。少なくとも政府が今、基本的な考え
方の中で目指している限定的な集団的自衛権の行使、そうしたものについて『必要だ』ということを入れると、6割ぐらいの皆さんに、ご理
解いただけていると思う」と分析した。

◇記者からも「世論調査が恣意的に使われているのではないかという懸念」
こう見ていくと、メディア各社は世論調査を社論を補強するための道具に使っているとの指摘も出そうだ。
実際、6月30日の会見では、テレビ朝日の記者が
「端的に言えば、集団的自衛権に反対したいメディアは賛成か反対かで(選択肢を)分けて、『反対の方が多い』。賛成したいメディアは、
その(選択肢の)間に『限定』と入れて『賛成の方が多い』。世論調査が、恣意的に使われているのではないかという懸念もある」
と質問している。菅官房長官は、「政府としてコメントすることは控えたいと思う」と苦笑いしていた。

7月1日夕方の会見では、安倍首相は、「米国が(日本人を)救助、輸送しているとき、日本近海において攻撃を受けるかもしれない。我が
国自身への攻撃ではない。しかしそれでも、日本人の命を守るため自衛隊が米国の船を守る。それをできるようにするのが、今回の閣議
決定」 「万全の備えをすることこそが、日本に戦争をしかけようとする企みをくじく、大きな力を持っている。これが抑止力」
などと、5月15日に使用したパネルを再び持ち出して閣議決定の正当性を強調。
だが、自民党の村上誠一郎元行政改革担当相は、同日朝に行われた総務会で閣議決定に反対意見を述べるなど、足元ですら完全には
まとまっていない状況だ。同日19時時点でも官邸前では大規模なデモが続いており、反対意見が目立つ形になっている。

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2014 年7月1日 世界日報より

集団的自衛権に賛否2択、「限定容認」加えた3択で変わる各紙調査

◇読売調査結果の衝撃
新聞の世論調査で衝撃を与えたのは、何といっても6月2日付の読売だろう。
集団的自衛権行使の憲法解釈の見直しについて政府が与党協議で示した15事例のうち、5事例をそのまま世論調査で問うたからだ。
他紙にはない。
結果は、紛争中の外国から避難する邦人を乗せた米輸送艦を自衛隊が守れるようにすることに「賛成」との回答が75%、国際的な機雷
掃海活動への参加に「賛成」が74%もあった。米艦護衛については、公明党の支持層でも8割弱が賛成していた。
読売によれば、この世論調査を起点に公明党も容認に傾くようになったという。我田引水の感がしないでもないが、インパクトを与えたの
は間違いない。なにせ、朝日などは行使反対が多数派と声高に叫んできた。それを読売は見事にひっくり返した。
5月の世論調査で「行使反対が多数派」と報じたのは、毎日と日経、朝日の3社である。
毎日は賛成39%、反対54%(19日付)、日経は賛成29%、反対51%(26日付)、朝日は賛成29%、反対55%(26日付)。
いずれも集団的自衛権の行使を「賛成」「反対」の2択で聞いている(ちなみに本紙も時事通信社の2択の世論調査で、賛成37%、反対
50%と報じた=17日付)。
これに対して読売と産経は2択ではなく「限定容認」を加えた3択で聞いている。
読売では全面行使賛成8%、必要最小限の容認賛成63%、行使反対25%で、容認派が70%を超えた。
産経も同様に10.5%、59.4%、28.1%で、ほぼ70%が容認派だった(29日付=いずれも5月)。

◇3択で毎日賛成多数
こうした世論調査(4、5月分)について毎日の世論調査室の大隈慎吾氏は、各社結果の矛盾は政府の説明不足を反映しているもので
「国民は決めかねている」としている(集団的自衛権と世論調査=「記者の目」6月26日付)。
その中で、毎日は4月の世論調査では3択で質問し(結果は全面容認12%、限定容認44%、反対38%で容認派が過半数=4月21日付)
、5月調査では2択に戻したことに触れ、「『限定的』の内容が政府・自民党内でさえ固まっておらず、国民が確固たる意見形成をできてい
ないにもかかわらず、『行使容認多数』が独り歩きして『限定的』の内容の議論が深まらないことを懸念したからだ」と弁明している。
が、これは詭弁と言うほかあるまい。安倍晋三首相が記者会見で「限定容認」の15事例をパネルで示したのは5月15日のことだ。
毎日の世論調査はその直後の同17、18日に行っており、前掲の読売のように「限定的」の中身の賛否を問うこともできたはずだ。
それにもかかわらず、毎日はなぜか2択で聞いている。おそらく、「限定容認」が多数派を占めるのを恐れ(現に4月の調査がそうだった)、
あえて2択にしたのだろう。まさに世論誘導である。
つまり各社結果の矛盾は、当初は政府の説明不足もあったであろうが、安倍首相の会見後の矛盾は、2択で質問する毎日の説明不足の
たまものなのである。この姿勢を毎日は変えようとせず、29日付の世論調査でも2択で問い、「反対58%」と報じている。

◇反対多いと世論誘導
さすがに限定容認を問わざるを得なかったようで、2択で聞いた後、政府の限定容認について「全面的に行使」「限定内容にとどめる」
「行使すべきでない」の3択で聞き、その結果は7%、41%、43%だった。つまり行使容認派が合わせて48%と反対派を上回っている。
ところが、毎日は行使すべきではないが43%で「最も多く」と記し、あたかも反対派が多いかのように報じ、ここでも詭弁を弄している。
大隈氏は「国民は決めかねている」と言うが、そうではなく、毎日が決めかねているかのように装っているにすぎない。事ほどさように毎日
の世論誘導はずる賢い。
が、朝日はそれに輪を掛け、3択で聞くことは一度もなく2択を続け、24日付の世論調査では行使容認に賛成28%、反対56%としている。
集団的自衛権の定義も相変わらず「一緒に戦う」と、「戦う」を強調し「自衛」を葬っている。
「戦争のできる国」といったプロパガンダに余念のない朝日は、もはや一般紙とは呼べない。無論、こういう新聞の世論調査は読むに値し
ない。
 (増 記代司)


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