筑紫の国の片隅で…

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安倍総理、防衛大学校の卒業式で訓示

22日、安倍総理は防衛大学校(神奈川県横須賀市)の卒業式に出席しました。安倍総理は訓示の中で
自衛隊の活動にふれ「昼夜を分かたず救助活動にあたる自衛隊員の姿に、どれほど元気づけられた
ことか」「行方不明者の捜索を懸命に続ける自衛隊員の姿は、国民に大きな勇気を与えてくれた」
と感謝の意を示したうえで「今ほど自衛隊が、国民から信頼され頼りにされている時代はない」と
激励しました。
さらに、「世界中から感謝の声が寄せられ」「国際的に高い評価を受けている」「自衛隊は、もっ
と世界の平和と安定に貢献できる。世界は、諸君に大きく期待している」と語り、自衛隊は世界中
から称賛される存在だということを誇りました。
また安全保障問題について、「日本を取り巻く現実は、いっそう厳しさを増している」「日本近海
の公海上において、ミサイル防衛のため警戒にあたる米国のイージス艦が攻撃を受けるかもしれな
い。これは机上の空論ではない。現実に起こりうる事態である。その時、日本は何も出来ないとい
うことで、本当によいのか」と指摘し疑念を示しました。
さらに「平和国家としての歩みは、これからも決して変わることはない」「現実から乖離した観念
論を振りかざして、これまでの歩みを踏み外すことは絶対にない。我が国の立場は明確だ」
「平和国家という言葉を口で唱えるだけで、平和が得られるわけではない」「もはや現実から目を
背け、建前論に終始している余裕はない」「現実に即した具体的な行動論と、そのための法的基盤
の整備。それだけだ」「私は現実を踏まえた、安全保障政策の立て直しを進めていく」として集団
的自衛権行使の必要性と、自衛隊の活動などに関する法整備を進める意欲を示しました。

防衛大で卒業式

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2014年3月22日 朝日新聞デジタルより

「現実踏まえた安保政策に」 首相、防大卒業式で訓示

安倍晋三首相は22日、防衛大学校(神奈川県横須賀市)の卒業式で訓示し「必要なことは現実に即
した具体的な行動論と、そのための法的基盤の整備。現実を踏まえた安全保障政策の立て直しを進
める」と述べ、憲法解釈変更による集団的自衛権の行使容認が必要との認識を強調した。
首相は「日本近海の公海で、ミサイル防衛のため警戒にあたる米国のイージス艦が攻撃を受けるか
もしれない」と指摘。「これは机上の空論ではない。現実に起こりうる。そのときに日本は何もで
きないということで本当に良いのか」と疑問を投げかけた。
そのうえで「平和国家という言葉を唱えるだけで平和が得られるわけではない。現実から目を背け
建前論に終始している余裕もない」と述べた。一方、首相は「戦後68年間にわたる平和国家として
の歩みはこれからも決して変わることはない。現実から乖離した観念論を振りかざして、これまで
の歩みを踏み外すようなことは絶対にない」とも表明した。
訓示では、日露戦争のあと学習院長になった乃木希典陸軍大将が、「軍人に教育などできるのか」
との批判に「どんな任務が与えられても誠実にまごころをもって全力を尽くす」と答えたとの故事
を引用。「諸君にはその覚悟をもってもらいたい」と激励した。
防衛大の今年度の卒業生は434人(女性30人)。うち任官拒否は10人と3年ぶりに2桁に増えた。
中退者は91人だった。

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安倍晋三首相が22日、防衛大学校(神奈川県横須賀市)の卒業式で述べた訓示の全文は
以下の通り。

防衛大で卒業式01

防衛大卒業式での安倍首相の訓示全文

本日、伝統ある防衛大学校の卒業式にあたり、これからの我が国の防衛を担うこととなる諸君に心
からお祝い申し上げます。 卒業、おめでとう。
諸君の誠にりりしく、希望に満ちあふれた雄姿に接し、自衛隊の最高指揮官として、心強く、頼も
しく思います。
また、学生の教育に尽力されてこられた、国分学校長をはじめ、教職員の方々に敬意を表します。
日頃から防衛大学校にご理解とご協力をいただいているご来賓・ご家族の皆様には、心より感謝申し
上げます。
本日は、諸君がそれぞれの現場へと巣立つ良い機会ですので、内閣総理大臣そして自衛隊の最高指
揮官として、一言申し上げさせていただきます。
今日は22日。15年前の11月、中川尋史(ひろふみ)空将補と門屋義広1等空佐が殉職したのは22日
でありました。まずは諸君とともに、お2人のご冥福を心よりお祈りしたいと思います。
突然のトラブルにより、急速に高度を下げるT―33A。この自衛隊機から、緊急脱出を告げる声が
入間タワーに届きました。「ベール・アウト」。しかし、そこから20秒間。事故の直前まで2人は
脱出せず、機中に残りました。眼下に広がる、狭山市の住宅街。なんとしてでも、住宅街への墜落
を避け入間川の河川敷へ事故機を操縦する。5千時間を超える飛行経験、それまでの自衛官人生の
すべてをかけて最後の瞬間まで、国民の命を守ろうとしました。2人はまさに命をかけて自衛隊員
としての強い使命感と責任感を、私たちに示してくれたと思います。
「雪中の松柏、いよいよ青々たり」という言葉があります。雪が降り積もる中でも青々と葉をつけ
凛とした「松」の木のたたずまい。そこに重ねて「いかなる困難に直面しても、強い信念を持って
立ち向かう」人を称える言葉です。勿論、このような事故は二度とあってはならない。
我々は、そのために全力を尽くさなければなりません。
しかし、国家の存立にかかわる困難な任務に就く諸君は、万が一の事態に直面するかもしれない。
その時には、全身全霊を捧げて国民の生命と財産、日本の領土・領海・領空は、断固として守り抜く。
その信念を、堅く持ち続けてほしいと思います。そのために、どんな風雪にもビクともしない、あの
「松」の木のごとく、諸君には、いかなる厳しい訓練や任務にも耐えていってもらいたいと思います。
厳しい冬の中で「松」の木の青々とした姿は周囲の見る人たちを、大いに励ましてくれるものであり
ます。
2月の大雪災害において、雪で閉ざされ孤立した集落の人たちが、昼夜を分かたず救助活動にあたる
自衛隊員の姿に、どれほど元気づけられたことか。
昨年、豪雨被害を受けた伊豆大島でも、行方不明者の捜索を懸命に続ける自衛隊員の姿は、国民に大
きな勇気を与えてくれました。今ほど、自衛隊が、国民から信頼され頼りにされている時代は、かつ
てなかったのではないでしょうか。
諸君には、その自信と誇りを胸に、どんな困難な現場にあっても、「国民を守る」という崇高な任務
をまっとうしてほしい。そして、国民に安心を与える存在であってほしいと願います。
常に国民のそばにあって、気高く存在する「雪中の松柏」たれ。諸君には、こう申し上げたいと思い
ます。 自衛隊員を頼りにするのは、今や、日本だけではありません。
マレーシアでは、行方不明となった航空機の捜索に協力しています。
フィリピンの台風被害では、1,200人規模の自衛隊員が緊急支援にあたり、世界中から感謝の声が寄
せられました。
ジブチや南スーダンでもセ氏50度にも及ぶ過酷な環境のもと、高い士気を保つ自衛隊の姿は、国際的
に高い評価を受けています。
冷戦後の地域紛争の増加、テロによる脅威。変わりゆく世界の「現実」を常に見つめながら、自衛隊
は、PKOやテロ対策など、その役割を大きく広げてきました。
自衛隊の高い能力をもってすれば、もっと世界の平和と安定に貢献できるはず。世界は、諸君に大き
く期待しています。
今日、この場にはカンボジア、インドネシア、モンゴル、フィリピン、大韓民国、タイそしてベトナムから
の留学生諸君もいます。日本は諸君の母国とも手を携えて、世界の平和と安定に貢献していきたい。
ここでの学びの日々で育まれた深い「絆」をもとに、諸君には母国と我が国との「友情の架け橋」に
なってほしいと願います。
日本を取り巻く「現実」は、いっそう厳しさを増しています。緊張感の高い現場で今この瞬間も士気
高く任務に当たる自衛隊員の姿は、私の誇りであります。
南西の海では、主権に対する挑発も相次いでいます。北朝鮮による大量破壊兵器や弾道ミサイルの脅
威も深刻さを増しています。
日本近海の公海上において、ミサイル防衛のため警戒にあたる米国のイージス艦が攻撃を受けるかも
しれない。これは「机上の空論」ではありません。「現実」に起こりうる事態です。そのときに日本
は何もできない、ということで、本当によいのか。
戦後68年間にわたる、我が国の「平和国家」としての歩みは、これからも決して変わることはありま
せん。「現実」から乖離した「観念論」を振りかざして、これまでの「歩み」を踏み外すようなこと
は、絶対にない。我が国の立場は、明確です。しかし平和国家という「言葉」を口で唱えるだけで、
平和が得られるわけでもありません。もはや「現実」から目を背け、「建前論」に終始している余裕
もありません。必要なことは「現実」に即した「具体的な行動論」と、そのための法的基盤の整備。
それだけです。私は「現実」を踏まえた、安全保障政策の立て直しを進めて参ります。
すべては国民と主権を守るため。諸君におかれても、その高い意識を持って、いかなる「現場」でも
現状に満足することなく、常に高みを目指して、能動的に任務にあたってもらいたいと思います。
「唯 至誠を以て 御奉公申上ぐる一時に至りては 人後に落ちまいと 堅き決意を 有している」
日露戦争のあと学習院長に親任された乃木希典陸軍大将は、軍人に教育などできるのか、との批判に
こう答えたと言います。どんな任務が与えられても、誠実に、真心をもって全力を尽くす。その一点
では、誰にも絶対に負けない。その覚悟をもって、諸君には、これからの幹部自衛官としての歩みを
進めていってもらいたいと思います。その第一は何よりも、諸君を支えてくれる人たちへの感謝の気
持ちです。
乃木大将は、常に第一線にあって、兵士たちと苦楽をともにすることを、信条としていたと言います。
諸君にも、部下となる自衛隊員たちの気持ちに寄り添える幹部自衛官となってほしい。
同時に、諸君を育んでくださったご家族への感謝の気持ちを、忘れないでほしいと思います。
本日も、本当に数多くのご家族の皆さんが、諸君の晴れ舞台を見るためにご参列くださっています。
私も最高指揮官として、大切なお子さんを自衛隊に送り出してくださった皆さんに、この場を借りて
心から感謝申しあげたいと思います。
お預かりする以上、しっかりと任務が遂行できるよう万全を期し、皆さんが誇れるような自衛官に育
て上げることをお約束いたします。
最後となりましたが、諸君の今後のご活躍と、防衛大学校の益々の発展を祈念し、私の訓示といたし
ます。






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テーマ:軍事・安全保障・国防・戦争 - ジャンル:政治・経済

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