筑紫の国の片隅で…

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「特定秘密保護法案」を考える

11月7日に、「国家安全保障会議(日本版NSC)」を創設するための関連法案が衆院本会議で可決。
参院の審議を経て今月中に成立する見通しである。また、国家機密を漏洩した公務員らへの罰則を
強化するための「特定秘密保護法案」も今月中に成立しそうな状況である。
「特定秘密保護法案」の成立を阻止したい、反日勢力の狼狽ぶりが滑稽な今日この頃…。
朝日や毎日、共同通信から配信を受けている各地方紙が、「国民の知る権利」と「報道の自由」を謳い

こぞって法案潰しに躍起になり、連日「社説」や特集記事をつかってネガティブキャンペーンを展開して
いる様子は、異常ともいえるものである。
私は、マスコミが発表する世論調査には懐疑的なのだが、時事通信が9月に個別面接方式で全国の
成人男女2,000人を対象に実施した世論調査結果は、「必要だと思う」63.4%、「必要ないと思う」
23.7%となっている。注目すべきは事前に「この法案には、国民の知る権利や報道の自由を制限しか
ねないとの異論もある」と説明して調査に臨んでいることである。かなり実態を反映していると思える。
ネガティブキャンペーンを展開している朝日新聞と毎日新聞が、11月9・10の両日、各々が実施した
全国世論調査では、朝日が「賛成」30%「反対」42%、毎日が「賛成」29%「反対」59%となっている。
さらに、産経新聞社とFNNが11月16・17両日に実施した合同世論調査では、「必要だと思う」59.2%
「必要ではない」27.9%となっている。
世論調査は質問方法や、質問内容次第で調査結果の数値がかなり異なってくるものだが、朝日・毎日
の数字と産経・FNNの数字が真逆なのは興味深い。

マスコミやメディアは反対派の主張は率先して紹介しますが、賛成派の主張は殆ど取り上げようとは
しない。それこそ恣意的に、国民に情報を伝えようとはしないのである。

衆議院国家安全特別委員会でおこなわれた参考人招致も、国民に伝えるべき重要な情報であるはず
なのに、スルーしている。これで、よくも「国民の知る権利が侵される」などと言えるものである。

 

【前田雅英】11/19衆議院 国家安全特別委員会 参考人招致

 

【西村幸祐】11/19衆議院 国家安全特別委員会 参考人招致 

 

 

【青山繁晴】11/19衆議院 国家安全特別委員会 参考人招致

 

 

この法案が成立すると困るのは誰か?成立しないと「ホッと」胸を撫で下ろすのは誰か?を想像すれば
この法案の持つ意味と、その重要性が理解できるはずである。
この法案に反対しているのは、憲法改正反対派、反原発派、日米同盟否定派、自衛隊不用派といった
反日左派勢力ばかり。彼等にとってこの法案は不都合極まりなく、不利益をもたらすからこそ「悪法」

と糾弾し、廃案にしようと躍起なのである。
そもそも①防衛②外交③諜報活動の防止④テロ活動の防止の4分野において、「日本の安全保障に
著しい支障を与える恐れがある」と見做される特定機密情報の漏洩を防止する法案が成立した場合
一般国民のどういう「知る権利」が、どう侵害され、如何なる不都合があるというか…?
国として守るべき情報を明確にし、その漏洩を防止することが、国民の生命・財産を守ることに繫がる
のである。世界の常識として、独立法治国家が当然持つべき法律が無いという、我が国の現状が異常
なのは言うまでもない。

 

鳥越俊太郎氏は、とあるTVニュース番組で「国民の知る権利」が国家より優先される、と言い切ってい
たが、それは個人の権利を楯にとり、国益の損失も止むを得ないとする、権利偏重主義にほかならず、
国民の権利が絶対であり、それが国家よりも優先するという、民族主義者の主張そのものである。
政府の方針や法案に対し、マスコミや特定の団体(日弁連や日本ペンクラブなど)が、こぞって反対
意見を表明したり、阻止活動を展開したりするときは、我々国民は「これは何か裏があるな」と疑って
かかるべきである。彼らのネガティブキャンペーンに惑わされて、本筋を見失ってはいけない。
特に反日朝日が熱心なときは、その主張と逆の選択することが正しいと、過去の事例が物語っている
ではないか。佐藤栄作元首相が「社共と朝日の反対することを行えば、日本は繁栄する」と語ったが、
これは現在においても不変の定理であろう。

 

「スパイ天国」というのは、1980年代にKGBのある工作員が日本を評した言葉だそうだが、「米国情報

を得るなら日本に行け」が諜報員の常識だそうだ。
世界中で食うか食われるかの諜報戦が現在進行形で展開されているのが、スパイ防止法もない日本
は、その諜報戦の“主戦場”となっているのが現実なのだ。
インテリジェンス音痴の政治家や官僚は、外国のスパイどころかマスコミなどに安易に秘密情報を垂れ
流すポン助ばかりである。我が国は諸外国と比較して、情報漏洩に対する刑罰はかなり軽い。
現在、守秘義務規定に違反した公務員の刑罰は、軽犯罪並みの懲役1年(国家公務員法)。
それより厳しい処罰を受けるのは自衛隊員だけで、防衛機密の漏洩は懲役5年、その機密情報が日米

安保条約がらみであれば懲役10年の刑が科されるが、これで本当に我が国の安全保障が担保される

のだろうか…? 例えば米国から極秘に“盗聴情報”が伝えられたとしよう。
中国軍が数日中に尖閣諸島占拠に動き始める。尖閣占拠後に沖縄に侵攻予定」という機密情報だ。

さらに「北朝鮮中国軍に同調して、核ミサイルを日本の主要都市に向けて発射する準備をしている」
との情報も…。「国民の知る権利」を標榜する人々は、この国家存亡にかかわる機密情報を、「政府は
信用出来ない。国民に公開して論議すべきだ」と主張するつもりか?それで、国民の生命・財産を守る
ことが出来るとでもいうのか?

 

10月以来、毎日新聞が「特定秘密保護法案」成立阻止を目論む記事や社説を連日掲載しているが、
その中にあって、11月18日の山田孝男氏のコラム【風知草】が異色であった。
「敵に漏れれば国の安全が脅かされる情報を、国が秘密にするのは当然のことである。国を守るため
情報漏れの処罰法を整えるという政府の意図が本質的に暗黒だとは思わない」という書き出しで始ま

り、2007年に起きた「イージス艦情報漏れ事件」を例に引く。そして「国際社会の波風はますます強く、
しかもアメリカが、警察官役から退いていく。日本の自立・自衛が問われている。軍事は邪悪、秘密は
暗黒という過度の思い込みを改める必要がある」との私見を述べたうえで、「秘密保護法案の最大の
論点は、官僚が秘密を乱造し、闇へ葬るという不信だ」と危惧をしめし、「秘密保護法案の問題は多い
が、規制が緩いままではかえって社会の安全が脅かされる側面もある」と必要性を語っている。
山田孝男氏は毎日新聞のベテラン記者だが、社の方針とは相反する主張を偏らずに記事にしているが
社内での立場は大丈夫なのか?と、要らぬ心配をしてしまった。
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~2013年11月18日 毎日新聞 東京朝刊 【風知草】=山田孝男より
秘密との、つき合い方
敵に漏れれば国の安全が脅かされる情報を、国が秘密にするのは当然のことである。
国を守るため、情報漏れの処罰法を整えるという政府の意図が本質的に暗黒だとは思わない

政府が特定秘密保護法案の成立を急ぐ理由の一端は、第1次安倍内閣の2007年に起きたイージス艦
情報漏れ事件にある。出入国管理法違反容疑で神奈川県警に逮捕された中国人の女性(当時33歳)
宅からイージス艦の構造図面、レーダーの捕捉距離など最高度の機密を含む外付けハードディスクが
見つかった。イージス艦は強力なレーダーとミサイルで同時多発の敵襲を迎え撃つ高性能の護衛艦だ。
イージス(Aegis)はギリシャ神話に登場する神の盾。米海軍にあっては空母の用心棒、海上自衛隊の
6隻は日本のミサイル防衛の要である。
その最高機密が中国へ流れた可能性が浮上、日米両国政府はあわてた。
情報の流出元は横須賀基地でコンピューターのプログラム管理に携わる3等海佐だった。
先輩に当たる広島県江田島の術科学校(教育機関)教官が、アクセスする資格がないのに3佐に頼んで
入手。教官の部下が無断で大量コピーして仲間に配り、自慢した。受け取った一人が中国人女性の夫
の2等海曹だった。
スパイ事件ではなく、中国政府に流れたわけではないが、漏らした3佐は逮捕され、懲役2年6月(執行
猶予付き)が確定。3佐を含む3人が懲戒免職という自衛隊史上最悪の情報漏れ事件になった。
イージス艦に守られながら、イージス艦の秘密保持には無頓着という日本の矛盾を、この事件は浮き彫
りにした
。3佐は、日米相互防衛援助協定等に伴う秘密保護法違反に問われた。同法は自衛隊にのみ
適用される。仮に情報が経済産業省(ここも武器を扱う)から漏れても刑事責任は問えない。
そもそも、法律と規則が整った自衛隊さえ、ゆるフン状態なのである
軍事情報史の労作「インテリジェンス」(12年ちくま学芸文庫、小谷賢著)によれば、アメリカも昔はゆる
ゆるだった。東西冷戦で鍛えられた。イギリスの007の伝統は、第一次大戦以来、ドイツとの確執を通じ
て培われたものである。日本にも旧軍の伝統が残っていたが、1970年代を境に絶えた。
これらの歴史を顧みることは時代錯誤だろうか。
イージス艦無用、日米安保無用、渡る地球に敵などいないと考える人々にとってはそうかもしれない。
私はそうは思わない。国際社会の波風はますます強く、しかもアメリカが警察官役から退いていく。
日本の自立・自衛が問われている。
軍事は邪悪、秘密は暗黒という過度の思い込みを改める必要がある。
秘密保護法案の最大の論点は、官僚が秘密を乱造し、闇へ葬るという不信だ。その恐れは十分にある

アメリカは秘密も多い(多過ぎて流出が続く)が、2,500人を擁する国立公文書館の権限が大きく、管理
が分権的だ。日本の公文書館はわずか40人で、霞が関の抵抗を覆す力はない。
秘密保護法案の問題は多いが、規制が緩いままではかえって社会の安全が脅かされる側面もある
日本で活動し、日本を観察した旧ソ連のスパイに警句がある。
「確かに民主主義は開放的な制度だが、民主主義そのものを損なうほど開放的であってはならないの
だ---」(「KGBの見た日本/レフチェンコ回想録」84年)。 味わうべきだと思う。

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このコラムの中で山田氏が、軍事情報史の労作『インテリジェンス』という本を紹介していますが、その
著者である小谷賢が「特定秘密保護法案」について、自身のブログで以下のように書かれています。
...............................................................................................................................

 

小谷 賢(防衛省防衛研究所主任研究官。英国防衛安保問題研究所客員研究員)氏のブログ
『ホワイトホール61番地 ~インテリジェンスを学ぶ』
http://downing13.exblog.jp/ より

 

2013年09月19日付け

・政府の狙い
個人的には、今回の秘密保護法案の最大の狙いは、政府内そして外国政府との秘密の標準化にある
と考えています。現状では、防衛省・自衛隊のみが独自の自衛隊法(懲役5年)と、米国との秘密規定
(懲役10年)によって秘密を守っていますが、その他の省庁は国家公務員の守秘義務違反(懲役1年)
しかありません。
さらに各省庁で秘密に対する認識が異なっており、個人的な印象では国内系の官庁は秘密には比較
的寛容ですし、逆に警察などは秘密主義的なところがあり、秘密でないものでも、とにかく厳重に保管
しているようです。
このような状況では、各省庁間や官邸、さらには外国政府との情報共有などとてもできません。
現状で、隣国が我が領土に侵攻してくるような場合を想定しますと、恐らくまずは米国が衛星や通信で
察知し、その情報が日本政府に知らされるべきなのですが、もしかしたら、米国は日本の秘密保持に
懸念を抱いて教えてくれないかもしれません。そうなりますと、自衛隊か防衛省情報本部あたりが最初
に侵攻の徴候をキャッチするでしょうが、そのような情報は防衛秘にあたりますので、他省庁とこれを共
有することができません。例えば外務省にこの情報が渡らなければ、外務省は外交ルートで相手国に
情報を確認することができません。
防衛秘だと内閣官房にもそのままでは上げ難いので、結局首相補佐官を通じて官邸に直接上げるしか
ないのですが、いきなり総理に専門的な情報を上げても、総理がそこで迅速な決断を下せるかどうかは
極めて難しい問題です。
となりますと確認が取れるまでは動かないほうが良い、下手に相手を刺激しない方が良い、という無難
な方向に流れてしまうでしょう。情報によって事前の策を投ずるのと、問題を先送りしている間に領土の
一部が占領されていた、ではその後の対応が大きく変わってきます。
秘密が統一されていない状況では、新たに国家安全保障会議(NSC)が設置されたとしても、状況はあ
まり変わらない気がします。政府の各組織がそれぞれの情報を共有できるようになるためには、政府で
統一された秘密を指定しておき、各省庁が同じ基準で情報を扱えるようにしておかないといけないわけ
であります。実にシンプルな話です。

 

・情報の不開示について
ところが反対派は国民の知る権利、特に原発問題に絡めて論点を逸らしているような印象です。
はっきり言いますと、原発に関わる情報の公開は「公共の安全及び秩序の維持」に関わらない限りは
問題ないと思います。ただ、核燃料の輸送などに関しては、それがテロ組織などに狙われると大事にな
るという理由で、情報の不開示を決定した判例は存在しています。さすがに、これは仕方がないという
印象です。
反対派は、秘密保全法案の適用範囲が曖昧なために、政府が「秘密」を拡大解釈して何でもかんでも
情報を隠すような、戦前のイメージで懸念を抱いているようです。
ただ情報の開示・不開示については、既に1999年の行政機関情報公開法で規定されていまして、不
開示とすべき情報については規定(第5条)が定められています。つまり今回の特定秘密保全法案は、
不開示とすべき情報について新たに、①防衛、②外交、③外国の利益を図る目的の安全脅威活動の
防止、④テロ活動の防止、というカテゴリーを追加したにすぎません。
これら分野において、どのように秘密を指定するのかについては、その曖昧さが批判されているようで
すが、この点については、行政機関情報公開法に則って処理すべき問題であります。同法律の規定に
拠りますと、情報を開示することによる公益と非開示にすることによる利益を慎重に検討して、開示か
不開示かが決定されますので、単純に政府に都合の悪い情報を隠すといったことは、かなり難しいと
思います。ただ、それでも公開されるべき情報が隠蔽される可能性は残る、という批判が出てくるかと
思いますが、そこまで完璧な制度や法律を求め出すと、何も動かなくなるのは明白です。
これでは「反対のための反対」でしかなく、もう少し情報保全法を導入した際の利点と欠点を冷静に
比較して結論を出すことが望まれます。
個人的には、情報保全法は国民の知る権利を侵害するようなものではなく、政府の中で情報の共有を
 

妨げている根本的な問題に対する処方箋であると考えます。
また国が秘密を管理できなければ、核や生物化学兵器の情報などが、テロリストの手に渡る危険性も
考えられますので、秘密保全の制度整備は必要ではないでしょうか。
現場では秘密の規定が曖昧なために、とりあえず何でも「秘」にしておいた方が安全、という考え方も
ありますので、むしろ秘密保全法を早急に導入し、何が「秘」で何が「秘」でないのか明確にした方が、
はるかに健全だと思います。

 

・報道の自由
もう一点、やや穿った物の見方をしますが、報道機関が「報道の自由」にこだわるのは、政府から内々
に情報を得ることが、報道機関の死活的問題になるからだと思います。
つまり報道機関は、政府と国民の間にある情報格差の間に立って報道を行っている側面がありますの
で、政府から内々に情報を得られなくなることは、よろしくないわけであります。
逆に政府が「じゃあ情報保全はやめます。すべての情報や行政文書はネットで速やかに公開します」
と開き直っても、報道機関としては困ってしまうわけです。ですので、反対派にも脊髄反射的な反対と、
色々な利害関係を勘案した結果の反対と色々あるのかと想像します。
ただ報道の自由に関しては、政府も最近になって配慮を見せていますので、そこまで過敏になることも
ない気はします。
いずれにしても特定秘密保全法案は公務員と一部の政治家、そして報道機関に関わってくる問題で、
一般の国民には殆ど影響のないものだと考えます。
政府的には、秘密の標準化とある程度の厳罰化、報道機関にとっては情報源が保障されれば、それ程
悪い話ではないと思うのですが。。。

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世界日報が5月31日と9月19日に興味深い「社説」を掲載していたので、以下に紹介しておきます。
「特定秘密保護法案」の是非を考えるのに、参考になると思います。

 

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2013年5月31日 世界日報 社説
諜報機関/設立前提に取り組み開始を
菅義偉官房長官が諜報機関設立のための研究を開始する意向を表明した。
世界の主要国で諜報機関を保有していないのは日本だけである。
対外情報収集の強化については、国家安全保障会議(日本版NSC)創設に関する有識者会議でも
議論されている。「将来的な課題」というのでなく、設立を前提として取り組みを開始すべきである。

 

◇情報管理能力が欠如
国際社会では、国家の交渉力として経済力、軍事力とともに情報管理能力が不可欠とされている。
国際社会で、重大な事態が発生した時、日本は常に寝耳に水といった状況に置かれ、また日本が
国力相応の影響力がないのは、情報管理能力が欠如しているからである。
1939年に独ソ不可侵条約が締結された時、当時の平沼騏一郎首相は「欧州の天地は複雑怪奇」と
の言葉を残して内閣総辞職をした。
第2次世界大戦後も、日本は「オイルショック」「ニクソンショック」など国際情勢の急変に、再三にわた
って周章狼狽したが、これも日本の情報管理能力の欠如に基づくものである。
第2次大戦前から、主要国の中で国家が本格的な諜報機関を保有していないのは日本だけだった。
40年末に内閣情報局を設立したが、肝心の諜報、分析要員が整わない状況下で大戦に突入。
このため、情報戦では米英両国に完敗した。
敗戦後、占領当局はこの内閣情報局を存続させ利用する考えだったが、日本政府側の意向で解散さ
れた。53年頃に、緒方竹虎副総理(元朝日新聞副社長・主筆)が内閣情報局の再建構想を明らかに
したが、同氏の急逝で沙汰やみとなった経緯がある。
現在は各省がそれぞれの分野で情報収集しているが、公開情報が中心であり非公開情報は米国
依存している。
しかし、情報の世界は「ギブ・アンド・テイク」が原則であり、日本から提供できる秘密情報がないこと、
それに日本政府の情報管理がずさんであること、そして米国にとって都合の悪い情報は提供してもら
えないこと等も加わって、国際情勢の急変に「ショック」を受けることが多い。
冷戦終結後には「偵察衛星など科学技術の発達で、ヒューミント(スパイによる諜報活動)は不要」と
の見方があり、米国の中央情報局(CIA)などはスパイ要員を減らしたことがあった。しかし、最近は
ヒューミントの重要性が再確認されている。どれほど優れた衛星搭載のカメラも、政治・軍事指導者
の腹の中までは映し出してくれないからだ。

 

◇危機管理上不可欠だ
闘争力の弱い動物ほど聴力が優れているが、これはいち早く危険を察知して回避するためである。
我が国の防衛力の実態を念頭に置くと、諜報による非公開情報の入手、評価は危機管理上不可欠
である。それに冷戦後は、各国の諜報機関は入手した経済情報を主要企業に伝え、経済競争に優位
に立とうとしていることも忘れてはならない。

 

 

2013年9月19日 世界日報 社説
秘密保全法案/防諜機関不在でいいのか
安全保障などに関する機密情報の漏洩を防ぐために、政府は秋の臨時国会に特定秘密保全法案を
提出する予定だ。すでにパブリックコメント(意見公募)も終えた。
機密保護は国家の安全に関わるだけに必要な措置だが、それだけでなく、外国のスパイ活動を取り
締まる機関設立や法整備も視野に入れるべきだ。

 

NSCで必要な情報管理
安倍内閣は臨時国会国家安全保障会議(日本版NSC)創設関連法案の成立を期している。
外交・安全保障に関わる内外の情報を首相官邸に集約し、迅速な意思決定を行うためだ。
同会議は同盟国などとの機密情報の交換を想定しており、情報管理の徹底が必要となる。
そこで秘密保全法案は(1)防衛(2)外交(3)諜報活動の防止(4)テロ活動の防止-の4分野で
「特に秘匿を要するもの」を「特定秘密」に指定し、漏らした公務員や、不正な手段で秘密を
入手した者に最高で懲役10年を科す。秘密指定は最長5年で、更新も可能としている。
これに対して批判もある。何が秘密なのかを検証する仕組みがない、10年は重罰だ、報道機関の
取材が漏洩の「そそのかし」と解釈されかねない、といったものだ。
だが、こうした批判は当たらない。確かに検証の仕組みをどうするかは今後の課題だが、それには
もっと包括的な機密保護の体制が必要になる。また10年は重罰とは言えない。
米国から供与された軍事情報に関わる秘密保護法が最高で懲役10年としており、外国情報も
扱うNSCの性格を考慮すれば妥当なものだ。
報道機関の取材については、外務省機密漏洩事件最高裁は、正当な取材方法であれば、たとえ
誘導的になっても「漏洩の教唆」に当たらないとの判断を示している(1978年)。
窃盗や脅しなどの犯罪行為や、社会倫理から逸脱する不当な方法でなければ、取材が漏洩のそそ
のかしに該当する心配はない。
もとより知る権利が侵害されてはならない。政府は法案に「国民の基本的人権を不当に侵害しない」
との規定を設けるとしており、行政側には十分な配慮が求められる。
それより問題なのは、秘密保全法案が成立しても機密保護体制が万全でないことだ。
そもそも、わが国には本格的な防諜機関や、スパイ活動を取り締まる法律が存在しない。
国際社会では、安全保障に関わる機密を守るのは自衛権の一つとされ、どの国も刑法や国家機密法
などに「スパイ罪」を設け、厳罰で臨んでいる。例えば米国では今年8月、内部告発サイト「ウィキリー
クス」に機密情報を漏らした陸軍上等兵に対して禁錮35年の判決を下している。

 

◇国民守るには不十分だ
外国のスパイ活動はサイバー攻撃など巧妙さを増し、政府のみならず企業にも及んでいる。
防諜機関とスパイ防止法を設け、機密情報を盗み出そうとしたり、わが国の安全を損なおうとしたり
する外国のスパイ工作活動を防止する。それが国民の生命と財産を守る国家の第一義の使命だ。
秘密保全法案だけでは不十分極まりない。

 

 

  

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