筑紫の国の片隅で…

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映画『終戦のエンペラー』を観て

映画「終戦のエンペラー」を観てきました。☆4つ、秀作でした。

 

 

物語は、核爆弾「リトルボーイ」を搭載したB-29「エノラ・ゲイ」が、テニアン島から飛び立つ記録映像
から始まり、日本到着まえのダグラス・マッカーサー司令官専用機「バターン号」内での場面に・・・。
そこで交わされる会話が興味深いです。
1945年8月30日、マッカーサー司令官が厚木海軍飛行場に降り立つ。移動するシーンでの飛行場の
様子がリアルに描かれています。日本兵が背を向けて道の端に立ち、その周りには累々たる戦闘機など
の残骸が積み上げられている風景。過去の米国映画では殆ど描かれることの無かった、東京の焼け跡
の無残な風景もリアルでした。
マッカーサーは、信頼する部下で日本文化に精通している軍事秘書官のボナー・フェラーズ准将に、
太平洋戦争における昭和天皇陛下の役割を明確にするために真の責任者を10日間で探せ、と命ずる。
昭和天皇を利用して日本の占領政策を進めようとするマッカーサーと、昭和天皇を裁きたいワシントン
政府の思惑とが交錯する。昭和天皇陛下の処遇がフェラーズの調査結果に左右されてしまう。
調査を進めるフェラーズが、日本人の精神について理解を深めようと苦悩する姿が、愛する女性への
思いと重なりながら物語は進んでいく。
日本の運命を決めた終戦前後の歴史が、米国人フェラーズの視点で描かれていますが、一方的な日本
悪者史観ではないところも、今までのハリウッド映画とは違っています。
もし、この主人公がいなかったら、日本はどうなっていたのだろうか・・・と思わせられました。
原作は、岡本嗣郎のノンフィクション「陛下をお救いなさいまし 河井道とボナー・フェラーズ」。
この物語のハイライトは、なんといってもマッカーサー司令官と昭和天皇陛下との会見の場面でしょう。
史実とは若干異なりますが、極端な脚色もなく、ある意味、敬意をもって描かれているなと感じました。
昭和天皇陛下がたどたどしい英語で、マッカーサーに話す場面では、我知らず涙ぐんでしまいました。
先入観なしで、幅広い世代の人々に見てもらいたい素晴らしい作品だと思います。

 

 

ちなみに、ピーター・ウェーバー監督はインタビューで
「事実だけではなく、歴史的精神に忠実な内容であること。そして、人を惹きつけて離さないエンタテイン
メントであること。アメリカだけではなく、日本の観点から見ても、バランスの取れた物語であること。その
3点を大切にしたよ」と語っている。さらに
「戦後の焼け野原のセットを見て、震災後の日本の写真を思い出した。そこには瓦礫しかなかった。
日本人はお腹を空かせ、傷ついていたが、そこから立ち直っていったんだ。日本は絶対に立ち直れる。
逆境から成功に導けるんだ。ここで描かれているのは、現代の日本のルーツの物語だ」というメッセージ
も送ってくれています。

 

できれば、終戦前後の近代史を少し勉強してから見ると、より深く楽しめる思います。
例えば半藤一利氏の「日本のいちばん長い日」などは良いかもしれません。

 

映画『終戦のエンペラー』公式サイト
http://www.emperor-movie.jp/

 

映画『終戦のエンペラー』 Facebook
https://www.facebook.com/emperormovie.jp

 

<参考までに>
1945(昭和20)年9月27日、昭和天皇陛下とマッカーサー司令官との初めての会見が赤坂の駐日米国
大使館公邸において約40分間行われました。
フェラーズ准将、藤田侍従長、石渡宮相らは隣室で控え、会見に立ち会ったのは通訳の奥村勝蔵外務
参事官だけでした。
マッカーサー司令官は、昭和天皇陛下が戦争犯罪者として起訴されないよう懇願するのではないかと
予想していました。ところが、昭和天皇陛下の口からは全く予想だにしなかった言葉が・・・。
同行した侍従長の回想では(奥村通訳の会見録には記載されていない)
「敗戦に至った戦争の、いろいろの責任が追及されているが、責任はすべて私にある。文武百官は私の
任命する所だから、彼等に責任はない。私の一身はどうなろうと構わない。私はあなたにお委ねする。
この上は、どうか国民が生活に困らぬよう、連合国の援助をお願いしたい」
昭和天皇陛下が大使館に到着したときには、迎えに出なかったマッカーサーが、会談が終わると
昭和天皇陛下をお見送りした。その時のマッカーサーの様子を側近のフォービアン・バワーズは「我々が

玄関のホールに戻った時、元帥は傍目に見ても分かるほど感動していた。私は、彼が怒り以外の感情を、

おもてに出したのを見たことがなかった。その彼が、ほとんど劇的ともいえる様子で感動していた」と証言
しています。
マッカーサーは、昭和天皇陛下が別の会見で、皇室財産を差し出すので食糧を緊急輸入して、国民を
飢餓から救ってくれと申し出たのを聞き、「私は初めて神のごとき帝王を見た」と感動しています。

 


 

 

 

 

 

 

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